教員紹介

市島 宗典 (いちしま むねのり)

職名
准教授
専門分野
政治過程論
担当科目
政策論I・II,政治学,政治過程論

研究テーマ

研究室での共通した研究テーマは設定していませんが、私の専門領域が政治学ですので、政治過程(有権者・政治家・官僚などの行動がどのように政策に影響を与えているのか)や政策過程(政策がどのように作られ、決められ、行われているのか)に関することであれば、自由に(学生が主体的に)研究テーマを設定することができます。

これまでの卒業生が卒業論文で取り組んだ研究テーマは、次の4つに集約されます。

  1. 就職する地方自治体に関すること(地方公務員となった卒業生)
  2. 政治に関すること:地方議員・投票率・連立政権 など
  3. 政策に関すること:投票所・投票支援・まちづくり・地方財政・女性活躍・子育て支援・食品ロス・地方空港・公立動物園・自転車道・公共事業 など
  4. 地域に関すること:学生団体・地域金融・地域と大学との連携 など

テーマ例

  • 地方女性議員の必要性を探る
  • 投票所の削減理由を探る
  • 知的障がい者への投票支援の可能性を探る
  • 選挙啓発学生団体への加入理由を探る

現在の研究課題・研究活動

私が現在、主に取り組んでいる研究課題・研究活動は、次の2つに集約されます。

  1. 模擬投票を用いた効果的な主権者教育の手法を開発し、それを普及させること
  2. 公共政策(現在、関心を持っているのは、財政政策・地方創生政策など)の規定要因を探り、公共政策の形成過程を明らかにすること

私が取り組んでいる研究テーマは、一言で言えば、選挙と政策との関係についてです。

現在の民主主義社会においては、社会を構成する有権者が選挙を通じて自らの代表者(政治家=国会議員・地方議員)を選出し、その代表者による議会(国会・地方議会)での議論を通じて、社会の意思決定、すなわち、政策を決定していくことになっています。その政策に対して、選挙がいかに関係しているのかを解明しています。

さらに、今日では、政治・選挙に参加する有権者が、若年層のみならず、全体的に減少傾向にあります。しかしながら、健全な民主主義社会を作っていくには、社会を構成している有権者が、自らの代表者を選出する選挙に積極的に参加していく必要があります。わが国では、18歳選挙権の導入を契機として、主権者教育の充実が求められるようになり、有権者が有権者としての役割を正しく認識し、政治・選挙に参加する意義を理解し、より多くの有権者が政治・選挙に参加していく社会を目指していかなければなりません。その一助となる主権者教育の手法を編み出し、それを社会に普及させていくことを目指しています。

社会活動(学外の委員会活動・学会委員会活動・NPO理事など)

  • 総務省 主権者教育アドバイザー
  • 岩手県 政策評価委員会 委員(政策評価専門委員会 委員)
  • 岩手県 明るい選挙推進協議会 委員(副会長)
  • 盛岡市 明るい選挙推進協議会 委員
  • 花巻市 行政評価委員会 委員(人づくり・地域づくり部会長)
  • 滝沢市 産業振興会議 委員(会長)
  • 滝沢市 明るい選挙推進協議会 委員

令和5年4月現在、就任しているもののみ

教育のポリシー

現在の私の教育のポリシーは、次の3点に集約できます。

  1. 社会人基礎力(前に踏み出す力・考え抜く力・チームで働く力)の育成
  2. 切磋琢磨と自己成長の場の提供
  3. 自己実現のための自己理解・自己発見の手助け

大学は、卒業・就職することが目的(ゴール)ではなく、卒業・就職後に社会で活躍し、社会に貢献できる人材となるための成長の場であると考えています。したがって、あらゆる面で受動的ではなく、能動的な学生生活を送ってほしいと思います。

したがって、授業やゼミなど、大学でのあらゆる活動は学生が主体的にと考えています。教員がすべてお膳立てするのではなく、自分の成長のために何をすべきかを考えるところから始めてもらいたいです。何事にも全力投球で4年間の大学生活を送ることで自らを鍛えて成長し、卒業して社会人となることを目指していきましょう。

以上のような思いから、次の3点の方針のもと、ゼミでの研究活動を進めています。

01.社会(地域)との連携

社会あるいは地域の一員としての自覚と自らの役割を認識してもらうため、県や市などの地方自治体との連携による調査・研究を行い、地方自治体に対して政策提案を行います。

02.社会(地域)への貢献

社会あるいは地域との連携により得られた研究成果を、地方自治体に対する政策提案や政策コンテストなどを通じて、積極的に社会に発信(還元)します。

03.他世代・他地域との交流

井の中の蛙とならないよう、社会あるいは地域との連携を通じた他の世代の方々との縦の交流や、合同合宿・研究会などを通じた他大学(国内・海外)の同世代の学生たちとの横の交流を深めます。それら縦横の交流によって、自らを見つめる(客観視する)機会を提供し、視野を広げながらコミュニケーション能力を高め、成長につなげていきます。

ゼミにおける活動の成果が、実際に地方自治体の政策に生かされたり、模範的な例として認められ、社会的な評価も受けています。

  • 令和4年度 公益財団法人 明るい選挙推進協会 明るい選挙推進優良活動奨励賞 受賞
  • 令和4年度 岩手県立大学 学長奨励賞 受賞
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