教員紹介
鈴木 正貴 (すずき まさき)
- 職名
- 准教授
- 専門分野
- 農村生態工学,農業土木学
- 担当科目
- 里地里山整備論,環境科学概論,生態学基礎,環境アセスメント論,地域環境調査実習
過去の実習の様子
詳しくはこちら研究最前線(コラム)
貝に卵を産む魚の保全研究テーマ
昨今,田んぼの周りに棲む生きものたちが,私たちの前から姿を消しつつあります。そこで,当ゼミではこれら生きものたち(主に魚類や貝類など)の保全を目的とした工法や手法の開発を主なテーマとして研究しています。現在の研究テーマは,以下のとおりです。
- モバイルPCRによる環境DNA手法を用いた希少魚の生息分布把握
- 水生動物調査労力低減のための水中ドローンとAI識別手法を用いた調査手法の構築
- 農業用河川に生息する絶滅危惧種カワシンジュガイの保全手法の検討
- 地域住民との協働による絶滅危惧種ヨコハマシジラガイの保全工法の試行
- 溜池に生息する絶滅危惧種タナゴの生態解明と保全手法の検討
- 岩手県内に生息する国外外来種アメリカザリガニの生態解明と駆除方法の検討
- 開発した「水田魚道」の岩手県内における普及
上記のいずれの研究テーマも,先輩から後輩へと複数年かけて成果を蓄積しているところです。また,一部は学生の案内で訪れた現場の抱える課題がきっかけで取り組むようになった研究テーマです。疑問に感じることや,知りたいと思うことがあれば,いつでもご相談ください。
社会活動(学外の委員会活動、学会委員活動、NPO理事など)
- (社)地域環境資源センター技術検討委員会委員(2011年~継続中)
- 岩手生態学ネットワークメンバー(2013年~継続中)
- 農業農村工学会農村生態工学研究部会幹事(2017年~継続中)
- 盛岡広域振興局公共事業等に係る希少野生動植物調査検討委員会委員(2020年~継続中)
- いわてレッドデータブック改訂検討委員会専門部会委員(2020年~継続中)
- 木賊川希少野生動植物検討委員会委員(2021年~継続中)
教育のポリシー
私の主な研究のフィールドとなっている農村は,ヒトによって長い間,改変され管理されてきた二次的自然です。ですから,そこに棲む生きものの暮らしに異変が生じれば,その原因の一つには「人為的な何か」があると考えられます。生きものの暮らしだけではなく,ヒトの営みの実情とその背景にある社会的要因など,広い視野を持たなければ問題の解決策を得ることはできません。足繁く現場に通って,生きものを調査するだけではなく,現地で出会う地域の方々と積極的に意思疎通を図ることが必要です。