総合政策学部とは?学部紹介

総合政策学部では、学生が関心をもった問題そのものが「専門領域」です。解決に必要な学問をいくつも組み合わせ、自分の問題に取り組むという姿勢が重要になります。カリキュラムでは従来の縦割的な学問体系の壁を乗り越え、問題解決型の知的探求を行う場を提供します。文理を問わずにある多彩なメニューの中から、どの分野を重点的に学ぶのかは、学生が主体的に選択できます。

学部の特徴

幅広い分野を学び、
他者と協力するスキルを磨く

総合政策学部は、社会が抱える諸問題をさまざまな価値観から多面的に捉えることを重視しています。そのため、社会・人文科学から自然科学まで幅広い分野を学べるカリキュラムを組んでいます。

このような幅広い分野を学ぶことで、すでに自分の学びたいことを決めている人も広い視野でそれを捉え直すことができますし、具体的な学びで迷いを持っている人でも、1・2年次の間に自分の考えを深めていくことができます。

また、社会問題の解決にはさまざまな分野のとの協力が必要であることから、キャリア教育科目によって他者と協力するための就業力スキル(社会人基礎力)を身につけます。

専門を絞り込み、
深く掘り下げるカリキュラム

2年次から、履修コース・ゼミを選択するためのカリキュラムがスタートし、3年次より正式に、「法律・行政コース」「経済・経営コース」「地域社会・環境コース」の3つのコースのいずれかに配属されます。それぞれのコースに講義科目、実習科目、演習科目(ゼミ)、卒業論文・研究を置き、自分が興味を持つ分野を深く掘り下げることができるようになっています。

「グローカルな視点」と
「現場から学ぶ実践」が柱

今日の社会情勢は、「グローバル」という言葉で表すことができるでしょう。同時に私たちの日常生活は、地域社会においてローカルな形で展開しています。つまりローカルなところに根ざし、グローバル社会を視野に入れた思考と行動が求められているのです。本学部ではこのように「グローバル」で「ローカル」、すなわち「グローカル」な視点で政策を考え、経済活動を捉え、社会・環境の諸問題に対処する教育を重視しています。

さらに「現場に学び、現場から学ぶ」を柱に、ヒアリング・環境調査・地域社会調査といった技法で社会の現象や問題点と向き合い、理論や知見、方法論を駆使して問題の分析・解明を試みます。そして解決に向けた専門知識や力量を身につけ、多角的な視点から現実社会を捉えることを目指します。

総合政策学部って何?

「総合政策学部は文系? 理系?」「どんな資格が取得できるの?」などよくある質問をまとめました。


カリキュラム概念図

カリキュラム概念図

コースとは?

総合政策学部では社会の様々なニーズや地域特性に配慮し、「法律・行政コース」「経済・経営コース」「地域社会・環境コース」の3つのコースを設けます。

法律・行政コース

複雑化する法制度や行政課題に対応するために、法律・行政に関する専門知識とその解釈運用による問題解決のための技法を身につけ、現代社会における法律および行政に関する課題を科学的な分析方法により学修します。

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経済・経営コース

多様化する経済などの動きや企業経営に対応するために、経済・経営に関する専門知識と実際の経済・経営課題の解決のための技法を身につけ、現代社会における経済および経営に関する課題を科学的な分析法により学修します。

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地域社会・環境コース

持続可能な地域づくりに対応するため、地域コミュニティや自然環境の保全・活用、およびそれぞれの特性と相互関係に関する専門知識と実際の課題を解決するための技法を身につけ、地域社会および自然環境に関する課題を科学的な分析方法により学修します。

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取得できる資格

  • 社会調査士*1
  • 環境再生医初級*1
  • 2級ビオトープ計画管理士*2
  1. :所定の科目を修得すると、資格取得が可能
  2. :所定の科目を修得すると、受験科目の一部免除

卒業生の進路

卒業生は、国や地方自治体の職員、金融・保険業、卸売・小売業など、製造業などの業種に就いています。なお、就職者のうち岩手県内が60%、岩手県外が40%でした(平成30年度)。


方針

ディプロマ・ポリシー

岩手県立大学の学士課程では、幅広い教養と国際感覚を備え、知識を柔軟かつ創造的に活用して主体的に行動できる人間を育成します。県立大学の強みを生かし、地域と連携した実践的教育を通して、産業経済、福祉医療、地域政策等の分野において専門知識を活用して課題解決に取り組み、豊かで活力ある社会の形成に貢献できる人材を輩出することを目指します。

総合政策学部では、学部の目的にしたがって、現代社会における多様な課題を発見し、それを科学的に分析し、総合的、学際的、政策的な視点から適切に対応方法や解決方法を提示できる能力を備え、地域・社会が必要とする人材の育成を図ります。

そして、本学学則に定める卒業要件に必要な年数以上在学し、かつ、単位を修得した学生を、次に掲げる「学生が卒業までに身につけるべき能力」を備えたものとして、学位「学士(総合政策学)」を授与します。

学生が卒業までに身につけるべき能力

  • DP1: 特定の分野に偏らない幅広い教養を身につけている。(幅広い教養)
  • DP2: 自分の考えを口頭や文章によって的確に表現し、相手にわかりやすく伝えられる。(コミュニケーション能力)
  • DP3: 外国語による文章を理解し、基本的なコミュニケーションを取ることができる。(コミュニケーション能力)
  • DP4: 多様な価値観と他者の人格を尊重し、相互理解を図りながら協力し、主体的に活動できる。(コミュニケーション能力)
  • DP5: 現代社会における諸問題を知り、総合的、学際的な視点から背景や問題構造を説明できる。(社会への関心)
  • DP6: 現代社会における諸問題に関して、政策的な観点から解決策を構想できる。(社会への関心、課題発見・解決能力)
  • DP7: 現実の社会で生じている諸問題を見つけ、統計分析、社会調査、科学分析などを適切に用いて実践的に調査、分析、評価できる。(専門知識、課題発見・解決能力)

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

岩手県立大学の学士課程教育では、卒業認定・学位授与の方針に掲げた共通の柱及び学部ごとに設定する能力の育成のため、基盤教育科目と専門教育科目を中心としたカリキュラムを編成・実施し、学生が主体的・能動的に学ぶことができるよう、講義、演習、実習等を適切に組み合わせた授業を開講します。

基盤教育科目は、本学での学習活動や社会生活において不可欠な知識・技能や、幅広く豊かな教養に基づく総合的な判断力を育成することを目的とし、以下のような科目群を開講します。

  • CP1: 本学での学習活動において不可欠な知識・技能を育成するため、「基礎科目」を開講します。(DP2)
  • CP2: 知の継承・構築・実践を通して絶えず思考するため、「教養科目」を開講します。(DP1)
  • CP3: 自己及び他者の心身の健康や、健康的な生活・生き方について総合的に考えるため「保健体育」を開講します。(DP4)
  • CP4: グローバル化時代に必要な広い視野、異なる背景のさまざまな人たちと同じ空間で生きていく能力を育成するため、「外国語科目」を開講します。(DP3)

総合政策学部では、地域・社会の課題に主体的に対応できる人材育成のため、学生が政策的素養を形成する共通の知識を修得したうえで、社会を構成する公共分野、 民間分野、市民分野に対応する専門性を獲得できるように、「法律・行政コース」、「経済・経営コース」、「地域社会・環境コース」の 3 コースを置き、学生を 3 年次より配属します。あわせて、コース間の連関に配慮した教育を行います。本学部の学士課程教育では、卒業認定・学位授与の方針に掲げる能力を身につけるために、基盤教育と連携して、以下のような科目群・科目を開講します。

  • CP5: 他者との協力的、主体的活動・学修能力を身につけるため、能動的学修方法を取り入れた少人数教育による「演習科目」と、「実習科目」、さらには「キャリア教育科目」を開講します。(DP4)
  • CP6: 現代社会における諸問題・課題に対する理解を深め、解決の指針を得るため、学部共通の「政策コア科目」、「コース基幹科目」及び「展開科目」等の講義科目を開講します。(DP5、DP6)
  • CP7: 科学的分析手法を体系的、実践的に修得するため、社会調査、統計等の基礎知識を身につける「調査分析科目」と、応用としての「専門調査実習」を開講します。(DP7)
  • CP8: 講義科目などで修得した専門的視点から解決策を導き出して、自分の考えを的確に表現するため「卒業論文・研究」を開講します。(DP6)