実習中 | 職名教授専門分野国際環境政策、自然資源保全 |
国際環境政策論、国際協力論
農学博士
ワシントン条約や国際捕鯨取締条約など、生物関連の国際条約の意思決定過程に関心があり、その研究をおこなっています。また、世界の両生類全種を絶滅のおそれの度合いに応じて分類しようという壮大なプロジェクトに参加しました。まもなくそれをまとめた書籍が出版されることになっています。このほか、山菜をはじめとする自然のめぐみを日本人がどのように利用してきたかについても興味があります。
ワシントン条約、国連食料農業機関などの国際会議に、日本代表団の一員として参加しています。8,000人の専門家ネットワークである国際自然保護連合(IUCN)の種の保存委員会(SSC)の中央執行委員も務めました。国内では新潟や長野にある自然保護団体の活動を支援しています。また、内外の外国人との交流も積極的におこなっています。
半世紀以上前、家の庭をムササビが滑空するような自然に恵まれた環境で生まれ育ちました。動植物関係の分野に進みたいと思い、大学・大学院では、森林に住む鳥類の生態の研究をおこないました。また、北海道や西表など各地を訪れ、日本の多様な自然に触れる機会も得ました。その後、動植物に関する条約であるワシントン条約の事務局(スイス)に勤務することになり、関心は条約、とくに動植物を中心とした環境関連条約に拡がり、現在に至っています。
約40年前に旅行で岩手を訪れたことがありますが、この大学には2006年4月に着任したばかりで、岩手のことはまだあまり知りません。昨年から県全域を対象にいくつかの生物の分布情報を調べています。これは土地鑑を養うことにも役立っています。専門の国際条約への関心を持続しつつ、地域の諸問題にも積極的に取り組んでいきたいと思います。ゼミでは多岐の課題を扱います。学生自身が自発的にテーマを見つけ出すことを期待しています。
(2010年07月21日現在)