実習助手の阿部由里がコメントいたします。[ ] は指導教員。
旧松尾鉱山とは | 今日は、旧松尾鉱山について学習します。利水のパートでも触れましたが、旧松尾鉱山の鉱廃水は周辺の水質へ多大なる影響を与えています。 今年は施設見学に行けないので、資料映像などをお借りして学習することになりました。 |
中和処理施設のはたらき | 鉱山から排出されるpH2.0ほどの原水は、バクテリア分解や石灰との反応を経て、pH4.0まで中和され赤川に放流されています。北上川に合流するまでにさらに中和され、水質が保たれています。 しかし、pH4.0の酸性水は、農業用水としては利用することができません。 |
水系の確認 | では、周辺の農業用水はどのように確保されているのでしょうか。八幡平周辺には、鉱廃水の影響を受ける赤川と、影響を受けていない松川があります。 分水界はどこでしょうか。赤川と松川の水系を、地形図を使って確認しましょう。 |
農業用水路 | 続いて、農業用水路を確認しましょう。松川には4か所の取水堰があり、赤川や北上川に放水されていることが確認できたでしょうか。 農業用水の確保のために、多くの労力がかけられていることが分かりましたね。前期の実習は今日で終了です。お疲れさまでした。 |
今日は、午前中から作業です。午後のバイオマス燃料活用実習で使用する準備をしてもらいました。 色々切ったり、こねたり...これは何になるでしょうか?正体は後ほど。 | なんだ? |
では、次週の本番へ。まずは、元滝沢村村長さんの土地をお借りして、流量測定を行いました。 例年だと河川で行うのですが、今年はやむなく沢を使用しました。大体同じくらいの流量になるはずですが、計算結果はどうでしょうか。 | 流量測定 |
測定誤差は多少出ますが、みんな大体揃った値を出すことができました。では、続いてバイオマス燃料の活用に移りましょう。 森林の管理として間伐や下刈りをした植物資源は、バイオマス燃料として活用することができます。釜で薪を燃やして、ピザを焼いてみましょう!生地は午前中に学生が作ってくれたものです。 | ピザづくり |
暑い中ではありましたが、おいしくできました。楽しんでいる間に、昆虫採集の結果発表も行いました。県内2例目となる珍種も発見されていたようです。 皆さん、楽しんでもらえたでしょうか。また来週も頑張りましょう。 | 早く焼けないかな |
農業用水路 | 今日は、大学周辺の利水施設の見学と、湧水の水質測定に行きます。暑いので、気を付けて。 まずは、輸送管を見ながら、円筒分水工を見に行きます。残念ながら施設には入れませんが、農業用水路を見ました。 |
湧水1 | 続いて、1か所目の湧水へ。岩手林業さんの敷地にあり、ブルーベリーを洗っている形跡があります。 周辺にはミズなどの植物が生えており、オニヤンマも飛んでいました。ECと硝酸態窒素の計測をして、次の地点へ向かいます。 |
湧水2 | 2か所目の湧水は、住宅街の中にあります。周辺には水田もありました。 以前は飲用水として使われていましたが、現在は使っていないとの情報もありました。2か所にはどのような違いがあるでしょうか。 |
レポート講評 | 1時間ほど散策して、大学に戻ってきました。少し休んでから、水質のレポートの講評を行いました。 レポートの書き方は、今後の実習や卒論を書くときに活かせるよう、指摘部分をよく確認しておきましょう。 |
今日から周辺の利水について学習します。大学周辺には、岩洞ダムから農業用水を運ぶための大規模な利水施設があります。 では、なぜそのような施設が必要になるのでしょうか。また、その施設はどのような仕組みになっているのでしょうか。 | 利水とは? |
滝沢周辺は、旧松尾鉱山から出る鉱廃水の影響により、稲作に適した水を得ること難しい土地です。農業用水の確保と、輸送の高低差を利用した水力発電を行ってているのが、岩洞用水路です。 実際に岩洞ダムからの用水がどこまで運ばれているのか、地図で確認しましょう。 | 農業用水路を辿る |
そして、農業で問題となるのが、地下水の汚染です。肥料分の溶脱により、地下へ浸透した栄養塩が地下水を汚染してしまいます。 大学の周辺は、水源地となっており湧水が見られます。実際に地形図を見て、標高を確認してみましょう。 | 標高差の確認 |
来週は、一部で採水を行い、周辺の土地利用と絡めて水質の評価をします。大学周辺の湧水、そして土地利用はどのようになっているか、衛星写真で確認しておきましょう。 来週は現地に行きますので、今日作った地図を持ってきてください。 | 土地利用は? |
GISの使い方 | 前回の調査結果を、地理情報システム (GIS) でデータ化します。使ったことのない人がほとんどだと思うので、まずは使い方から。 実習では簡易的な説明になりますが、卒論や卒業後に使用するかもしれないので、大まかに覚えておくといいでしょう。 |
データ化 | 自分たちが作業した区画をデータ化してもらいます。1班で1つできればいいので、交代で作業をしてみてください。 慣れるまで少し大変かもしれませんが、なるべくカクカクした図にならないよう、丁寧に作業してください。保存も忘れずに! |
なぜか上手くいかない? | データが揃ったら、集めて1枚の地図にします。現在の森林公園の植生にはどんな特徴があるでしょうか。 地形や方角と合わせながら、気づいたことをどんどん挙げてもらいます。 |
ディスカッション | 森林公園は、公園になる前は畜産試験場として使われていました。当時の航空写真と比較して、変化はどの程度あるでしょうか。 今回のディスカッションは、レポートの参考にしてください。提出を忘れないように気を付けてくださいね。 |
今週は森林公園で植生調査を行います。先週作成した予察図を元に、4区画に分けて、班ごとに調査を行います。 まずは、区画の境界と対象樹種を確認します。各樹木の特徴や、混在してる場合はどう区分するのかなど、調査の基準となる情報も共有する必要があります。 | 何の木? |
先週は取ってきた枝を元に樹種特定をしましたが、植生調査では木を見上げながら特定しなければなりません。葉がどのように見えるか、樹皮はどうなっているかをよく見ておきましょう。 植生が変わっているところは、特に要注意ですよ。 | どこから回る? |
予察図では針葉樹と広葉樹という大きな区分でしたが、今回はオニグルミやハンノキ、アカマツなど樹種ごとの区分が増えました。 慣れるまでは区別に迷うと思いますが、最初のアドバイス等を参考にしましょう。 | 地図に書き込む |
樹木が多いところは、園路から外れて奥に入る必要があります。今年はハチが多いようなので、気を付けて作業してくださいね。 来週はこの地図を清書して、ディスカッションに使います。各植生の境目がはっきりしていると作業しやすいので、確認しておいてください。 | 区分は? |
植生図の作成方法 | 今日から3回使って、植生図を作成していきます。調査法などでも触れられていると思いますが、植生図とはどのように作られるのでしょうか。 対象地は、大学に隣接する滝沢森林公園です。前半は、概要説明と予察図を作成します。いきなり調査に行くのは無謀なので、調査地の地形や大まかな植生を確認しておきましょう。 |
立体視 | 地形図と航空写真を使用して、予察図を作ります。立体視は以前もやったはずですが、覚えているでしょうか。 今回使用している写真で樹種まで特定するのは困難なので、落葉樹・常緑樹・低木・草地に区分します。立体視がうまくいけば、樹冠の形や樹高の違いが判るはずです。 |
地図に書き込む | 来週は、今回作成した予察図を持って、実地調査に行きます。写真では判別しづらい所は、きちんとマークしておきましょう。 また、この航空写真は10年ほど前の物なので、現在は木が無くなったり、増えたりしている場所があるかもしれませんね。 |
これは何? | 予察図ができたら、簡易図鑑を参考に植物を観察してみます。来週の調査で出てくるものもありますから、葉の付き方や形など、よく確認しておきましょう。 現地で見ると全く別物に見えることも多々ありますので、来週改めて確認してから調査に向かいましょう。 |
水質調査の続きです。今日は構内にある第一調整池で採水、計測を行います。 まずは、第一調整池についての概要説明をします。水源や管理方法、池の様子など、1回の調査では分からない部分は、この説明を参考にしてください。 | 第一調整池とは |
今回は、第一調整池に流入部、流出部、スイレンが繁茂している部分、解放水面の4つの調査地点を設けました。 スイレンが繁茂している部分と解放水面は、水深80cmのDOとpHも計測します。うまく差が出るでしょうか。 | 流出部 |
前日まで雨が降っていたので、池の周囲はぬかるんでいます。窒素濃度なども、いつもより薄い印象です。 池の周囲の様子も観察しておきましょう。どの地点で水が入ってくるのか、植生はどうなっているのかなど、水質にも影響がありそうですね。 | スイレンの近く |
採水もして、パックテストは実験室で行います。データが出そろったら、各地点の水質を比較してみましょう。 次回は魚類の採捕をします。このデータは、レポートの基礎情報となりますので、解説や各班の考察を参考にしてください。 | データの比較 |
水質の評価ポイント | 今日から水質のパートに移ります。前半は、水質調査についての概要を説明します。 水質評価の仕方や悪化の要因など、今後のレポートでポイントとなる情報が多いですね。しっかりおさえましょう。 |
道具説明 | 概要を抑えたら、水質調査に用いる器具の説明です。辻先生が実際に作業をしながら説明をしました。 採取済みの水を用いて、水質の比較をします。湧水や川の水、水槽の水など、5種類の水を調べてみましょう。どのボトルにどこの水が入っているかは、まだ知らされていません。 |
計測中 | では、早速計測をしてみましょう。例年、パックテストに手こずる学生が多いです。うまく空気を抜いてくださいね。 調査項目とデータが揃っているか確認しながら、進めてください。外れ値が出た場合は、計測しなおしです。 |
読み取れることは? | データが出そろったら、水の採取地を予測しあいます。前半で説明を受けたポイントは覚えていますか? それぞれ、ポイントとなるデータが取れました。今後のレポートで比較対象として使えますので、参考にしてください。 |
今日は、気温の移動観測を行います。対象地は、大学に隣接する滝沢市林公園です。 森林公園に入るまでに、大学の景観などについても説明がありました。大学に置いてあるのモニュメントなどは見たことがありましたか? | 景観について |
実習で森林公園に入るのは初めてです。今回は、1時間ほどを目安に公園内の気温を測ってきて貰います。計測後は、グループごとに実験室に帰ってきてもらいます。 森林公園内には、草地や沢、池など様々な環境があります。気温や湿度の変化が見込めるのはどのような環境でしょうか。 | どっちに行く? |
若干迷ったグループもいましたが、概ね予定通り全員が戻ってきました。時間補正や水蒸気量の求め方などについて説明を受けて、今回の実習は終了です。 データをまとめて、来週までに提出を忘れずに。雨に濡れた人は風邪をひかないように気を付けてくださいね。 | 計測中 |
腕の長さは? | 今回は、歩測など簡易的な測量方法を学びます。手のひらの大きさや、目線の高さなど知っていますか? メジャーや標尺を常に持っているとは限らないので、とっさに必要なときはこういった方法で大きさなどを測ることが可能です。 |
歩測 | さらに、50mは何歩で歩けるでしょうか。平均を取るために3回歩いてもらいました。 1歩の歩幅は意識すると大きくなりがちです。普段通りに歩くことを心がけてください。 |
トウヒの高さ | その後、歩測を用いて、建物や木の高さを求めてみました。地面と木の角度、木との距離が求められれば、高さを計算することができます。 木までは若干傾斜になっていますから、歩幅を変えないように注意しましょう。 |
観測方法について | 最後に、来週の気温観測について説明を受けてました。移動観測と定点観測の違い、移動観測における注意点などを確認して、今日の実習は終了です。 来週は森林公園に入りますので、虫対策や日焼け対策をお忘れなく。 |
今日は室内での実習です。立体視を行います。オリエンテーリングのフィールドだった岩手大学演習林の空中写真をもとに、植生図と地形の断面図を書きます。 オリエンテーリングの際に植生も確認していたはずですが、同じような結果になるでしょうか。 | 概要の説明 |
今回は実体鏡を用いて、作業します。今回用意したのは2005年と2008年の空中写真です。 スギの植林、マツ、広葉樹を分けることはできるでしょうか。樹冠や葉の色、生えている様子などから判別してください。 | 立体になる? |
区分図の色指定はありません。自分たちで適切なものを選択してください。手塗りですから、グラデーションはやめましょう。 同時に、指定区域の断面図も書いてもらいます。図表の書き方の基本に則って、軸や図題なども設定してください。 | 地図に書き込む |
地形と植生の関係性など、気づくことはありましたか?植生の実習が今後ありますから、そちらにも活かしましょう。 植生図と断面図をグループごとに完成させて、今日の実習は終了です。 | 標高を読み取る |
出発!! | 今日オリエンテーリングと地図の立体視に分かれて、実習を行いました。今回はオリエンテーリングの紹介をします。 フィールドは、岩手大学の滝沢演習林です。学生は、旗の位置がつけられた地図とコンパス、が配られ、10本の旗回収がノルマです。 |
ルートの相談 | 班ごとに旗の位置が異なるので、回収順やルート選択は自由です。旗は隠れていることもあるので、地図の情報をしっかり読み取りましょう。 効率的に回れば2時間ほどで回れますが、道を使うか、藪を抜けるかによってもだいぶ変わってきます。 |
斜面をのぼる | 旗は基本的に尾根にうってありますが、地図をよく見ないと急斜面を上ることになります。 ルートの記録をしつつ歩くことになりますので、足元には十分に注意してください。 |
他の班と遭遇 | 全部回収できなかった班もいたようですが、全員無事に帰ってきました。一番早い班は、2時間半ほどで大学に戻ってきました。 ルートをまとめる課題が出ていますから、忘れずに提出してください。お疲れさまでした。 |
今年度の配属は、13人。新型コロナウイルスの影響で開始時期が遅くなりましたが、今日から新3年生の実習を開始します。 第一回は、野外実習のための安全講習です。と、その前に島田先生よりモデルで取得できる資格についてガイダンスを受けます。 | 資格のガイダンス |
続いて、今日の本題の安全講習です。野外実習では様々な危険が伴います。注意点や装備について説明を受けました。 装備については、実物を見つつ進めます。暑くても素材を工夫して、肌を出さないようにする必要があります。 | 装備の例 |
では、野外の危険とは?ケガだけでなく、天候の急変や対人関係のトラブルなど、様々なことが予測されます。 地図や天気予報、周辺施設など事前の情報収集が重要です。ケガなどの対応については、明日の実習IIで実践を交えて学んでもらいますよ。 | 講習の様子 |