助教の鈴木正貴がコメントいたします。[ ] は指導教員。
前期の実習は、今日で最終回。今日は、来月に行う八幡平での宿泊実習に向けての準備が主な内容となります。 宿泊実習で水質の調査を行うのは、赤川と松川です。この両河川について学びましょう。 | 実験室に集合 |
渡された2枚の地図のうち、1枚を使って、赤川と松川の流程を色鉛筆でなぞりましょう。 皆さんは、赤川を覚えていますか?以前、豊島先生の担当回に登場しましたね。たしか、旧松尾鉱山の跡地に水源があったんですよね? | 松川と赤川をなぞる |
松川から取水している農業用水の流程もなぞってみましょう。これらの農業用水は、松川のどこから取水して、どこへ流出していますか? また、両河川の支流もなぞってみましょう。そして、集水域を推定してみましょう。 | 集水域の推定 |
作業の合間に、外へ出て流量の求め方を学びます。流速計で測定した流速と、断面積を使って流量を計算します。忘れないようにしましょう。 前期の実習は、これで終わりです。お疲れ様でした。 | 流量の計算 |
調整池にて | 今日は、大学構内にある調整池と、大学東側にある湧水池の水質を調べます。それぞれの池の流入部、流出部の計4地点が調査地点です。 写真は、調整池の流入部で、pHを測定している様子。 | |
湧水池にて | 湧水池は、大学の東側にあります。写真の奥に見える雑木林の中にあります。 最近は雨天が続いているので、採水するには十分な水量が出ていました。透視度や溶存酸素の測定をしているところです。 | |
調査結果をまとめる | 現地での測定を終えたら、持ち帰ったサンプルを使って、測定を続けます。前回学んだ測定方法を思い出しましょう。 すべての測定を終えたら、結果を黒板に書き出します。単位も忘れずに併記しましょう。 | |
班毎に話合い | 測定結果が出揃ったら、班毎に考察します。なぜ、このような測定結果になったのでしょうか。 みんなで話合った内容を参考にして、後日、レポートを提出してくださいね。 |
今日は、辻先生が用意した5つのサンプルの水質を測定し、それぞれ、どこで採水されたものなのかを推定します。 以前、pHについて学ぶ機会がありましたが、今回の測定項目は10項目以上になります。がんばりましょう。 | 実験室に集合 |
まずは、用意された測定機器の使い方から。扱い方を間違えると壊してしまうこともありますので、ご注意。 写真は、pHの測定器を使用している様子です。当然ながら、パックテストよりも測定の精度は高いです。 | 水質測定器(pH計) |
窒素やリン、CODなどはパックテストを使用します。サンプルを注水したパックの色と色見本を見比べて、値を求めます。 パックに注入するサンプル量が少ないと、正確に測定できないので注意しましょう。 | パックテスト |
最後に、5つのサンプルの測定値を比較して、採水地を推定します。 中津川、水道水、水槽・・・どの測定値が判断の基準となるのか、理解できましたか? 来週は、大学近隣の水辺に出かけていって、実際に現地で採水するところから、やってみましょう。 | 判断基準となる測定値は? |
雑木林へ | 今日は、以前、林床の管理作業を行った雑木林へ行って、その後、林床にどのような植物が生育したかを調べます。 暑くもなく、調査するにはちょうど良いお天気です。 | |
葉の特徴を学ぶ | エビネ、サイハイランなど全部で5種類の植物を調査します。班毎に調査対象種を選び、同定に必要な葉の特徴を学びます。 葉の形状や光沢の有無・・・しっかり頭に入れましょう。 | |
調査開始 | 葉の特徴を掴んだところで調査を始めます。藪漕ぎしながら、目当ての植物を探します。 見つけたら、島田先生が事前に設定した方形区のなかに何個体生育しているか、数を数えます。場所によって、個体数にバラツキがあるようですね。 | |
環境調査 | 一つの班は、個体数調査ではなく、方形区ごとの環境を測定します。光量子、土壌水分、土壌硬度。データ数が多くなるので、筆記者はしっかりメモをとりましょう。 調査結果は、後日、別の講義(専門演習T)で整理します。 |
今日の実習は、大学周辺に生育するシダ植物が対象です。 まずは、与えられた30分間で、5種のシダ植物を採集します。写真は、大学北側の森林公園で採集している様子。ゴミ拾いをしているのではありません。念のため。 | 森林公園でシダ探し |
採集を終えて、実験室に戻ると、30種類のシダがテーブルに並べられていました。いずれも、金子先生が大学周辺で採集したものです。 今から、これらの種名を全部覚えて貰います。名前の由来となるような形態的特徴はないか観察してみましょう。 | 種名を覚える |
自信のある人から順にテストを始めましょう。金子先生の示す個体の名前をあげてゆきます。 みなさん、名前の思い出せない個体が1〜2個体程度のようです。よく覚えましたね。 | 葉っぱクイズ中! |
最後に、配布資料や図鑑を使って、採集した個体の同定を行います。 なかには、明らかにシダ植物ではない個体を採集した人が・・・。もちろん、しっかり5種のシダを採集できた人もいました。 | 採集個体の同定 |
赤十字の先生方 | 今日は開校記念日なので、すべての講義は休講・・・のハズですが、環境コースは日本赤十字社から2名の先生をお招きして、朝から救命救急の訓練です。 いつ、誰に助けを求められるか分かりません。しっかり学びましょう。 | |
胸骨圧迫&AED | 配布されたテキストを使って座学を受けたら、胸骨圧迫と人工呼吸、そしてAEDの使い方をそれぞれ学びます。 ちなみに、AEDは大学構内のどこにあるか知っていますか?実習が終わったら、確認してくださいね。 | |
三角巾の使い方 | 午後は、三角巾の使い方を学びます。写真は怪我した頭部を三角巾で覆っているところです。 他にも、腕の固定や、足首の固定など様々な三角巾の使い方を学びましたね。そうそう、三角巾がなかったら、ストッキングやビニール袋を代用することも。 | |
毛布で人を運ぶには? | 最後に、怪我した人を搬送する方法を学びます。要救助者に対して、その場に一人だったら? 二人いたら? 写真は、現場に多数いた場合に毛布を使って運搬している様子。学ぶことの多い1日でしたね。 |
今日の実習は、キビタキの個体数推定ですが、その前に、来週、八幡平の樹海ラインで行う野鳥ラインセンサスの準備をしましょう。 ということで、まずは、外に出て調査範囲となる周囲100mを体で覚えましょう。みなさん、100mと思われる位置まで移動してください。 | どこまでが100m? |
「100m」を体感したところで、次はGPSの使い方を学びましょう。調査範囲を、座標で記録するのに使用します。 電源を入れたら、マップで位置を確認しましょう。少し待つと、正確な位置を示してくれるはずです。 | GPSを使ってみよう |
GPSの使い方が分かったところで、実験室に戻って個体数推定を始めましょう。 各班で取得したデータを使って、一枚の図面上に鳴き声のした場所をプロットしてゆきます。 | 位置をプロット |
位置をプロットして同一個体と判断したら、その周囲を囲むように線を入れ、テリトリーを描いてゆきます。 できあがったテリトリーに、つがいがいると想定すれば、「テリトリー数×2」で、個体数が推定できます。森林公園のキビタキは何個体でしたか? | テリトリーを推定 |
配布された地図 | 今日は、大学北側にある森林公園へ行って、キビタキの個体数推定を行います。配布された資料の中には、点線で書かれたルートが。 このルートを歩いて、キビタキの鳴き声のした場所を地図上にプロットします。 | |
ネイチャーセンターへ | 出かける準備ができたところで、歩いてネーチャーセンターへ。事前に音声データを配布したので、キビタキの鳴き声は分かりますね? 現地に着いたら、男性チームと女性チームに分かれて調査開始です。 | |
沢越え中!(男性チーム) | 男性チームの歩くルートは、起伏に富んでいます。草木で周囲の様子が見えにくいので、道に迷う人も。 写真は沢越えの様子。今年は、沢に落ちる人はいませんでした。足元に気を使いながらも、鳴き声に耳をすませましょう。 | |
どこで鳴いてる?(女性チーム) | 女性チームの歩くルートは平坦ですが、男性ルートに比べて距離が長いです。こちらのコースの方が、キビタキの個体数が多いみたいです。 来週は、取得したデータを使って個体数を計算します。 |
今日は、コウライテンナンショウを対象にして、生きものの性転換について学びましょう。 ということで、まずは、コウライテンナンショウを探しに、大学の北側にある森林公園へ。平塚先生と歩きながら探します。 | コウライテンナンショウはどれ? |
見つけたら、ちょっと中を覗いてみましょう。雄花か、雌花か判断できますか? 雄花は、クリーム色がかった白い花粉が出ています。雌花は、緑色の丸い小さな子房がたくさんついてます。写真は、雄花でしょうか。 | 雌花か?雄花か? |
雄花、雌花の区別がついたところで、さっそく調査を始めましょう。散策路沿いに等間隔で調査エリアを決めます。 コウライテンナンショウを見つけたら、雌雄を判断し、小葉をすべて数えます。 | 調査開始 |
調査を終えたら、大学に戻って、調査結果をパソコンに入力し、子葉と個体数の関係をグラフ化します。 子葉の少ない(個体の小さい)時は雄花で、子葉が多い(個体の大きい)時は雌花になる傾向が分かりますか? | データの解析 |
中和処理施設へ | 今日は、旧松尾鉱山新中和処理施設を見学します。前回の実験内容を大規模に展開しているところです。 所長自ら案内を担当してくださいました。「稼動を止めてはいけない施設」が重要なキーワードでしたね。 | |
坑廃水の水源へ | 施設の概要説明を受けたら、中和処理の過程に沿って施設を見学します。まずは坑廃水の流出口へ。 ヘルメットを被って、長いトンネルを歩きます。この奥に、毎分20tの坑廃水の水源があります。 | |
坑廃水の流出口 | 長いトンネルをしばらく歩くと、流出口にたどり着きました。見た目は綺麗な水が、下の方から湧いているのが分かります。 施設が稼動停止したら、坑廃水は48時間で河川に流出します。この「48時間」が、次の対策を講じるのに大切な時間であることを学びましたね。 | |
処理施設へ | 前回の実験では、坑廃水内の二価鉄を酸化するため曝気していましたが、こちらの施設では鉄酸化バクテリアを使用しているそうです。 このような施設が、北上川の清流を守っていることを覚えておきましょう。 |
今日は、水質項目の一つであるpHに着目して、実験しながら、その意味を理解しましょう。 豊島先生が用意したタンクに入っている水は、旧松尾鉱山の坑廃水。この坑廃水が強酸性であることが、pHを学ぶ背景にあるのです。 | タンクの中身は? |
まずはパックテストを使って、様々なサンプルpHを測定してみましょう。パックテストは、色でpHの値を把握するものです。 食酢、ポッカレモン、石けん水、龍泉洞の水・・・さて、どんな結果が得られたでしょうか。 | pHのパックテスト |
現在も流出している旧松尾鉱山の坑廃水は、処理施設で中和してから、河川へ流しています。その中和の過程を実験で学びましょう。 炭酸カルシウムを入れ、攪拌するとオレンジ色になります。しばらくしたら、うわ水のpHを測定してみます。中性に近い値になりましたね。 | 坑廃水の中和実験 |
来週は、坑廃水の中和処理施設を見学します。その前に、松尾鉱山とは何か? なぜ坑廃水を中和するのか? 中和処理施設の設立背景を学んでおきましょう。 本日学んだ事を忘れずにしましょうね。 | 松尾鉱山とは? |
環境調査実習室1にて | 前々回、雑木林へ行って、カタクリの葉面積を測定したのを覚えているでしょうか。今日は、その時取得したデータを解析してみます。 ということで、いつもの実験室ではなく、パソコンのある部屋に集合です。 | |
パソコンと格闘中 | 説明を受けたら、さっそくエクセルを使ってデータをいじってみましょう。 マニュアルがあるので、そのとおりに操作すれば良いのですが・・・何か間違えている人がチラホラ。 | |
頻度分布の完成 | マニュアルどおりにデータを加工すれば、左の写真のようなグラフが2つできるはずです。上段が有花個体で、下段が無花個体ですね。 軸の目盛りを揃える、凡例を付けるなど、グラフ作成の基本を忘れずに。 | |
サイズクラス構造を調べる | 作成したグラフから、クラスごとの個体サイズを読み取って、新たにサイズクラス構造のグラフを作成します。 あの雑木林のカタクリ群落は、今後どうなってゆくのでしょうか?推察してみましょう。 |
今日は、屋内で野外調査時における注意事項を学びます。毎年、実習の1回目に行う講習ですが、今年は植物の生育を優先した結果、3回目に。 すでに、野外で実習をしているので知っている事もありますが、あらためて学びましょう。 | 今日は、講義室にて |
配布されたマニュアルを手元に置いて、道具や医療器具などを手にとりながら講習を受けます。 写真は、班毎に装備するポーチとその中身。傷薬や包帯、三角巾など沢山詰め込まれてます。 | ポーチとその中身 |
ハチに刺されたり、蛇に噛まれたときに、体内から毒を抜くための道具がポイズンリムーバー。 試しに使ってみましょう。できれば、本当に使用することがないように願います。(^_^;) | ポイズンリムーバー |
八幡平実習では、昆虫採集と同定のメニューが組まれています。その時、使用するのが捕虫網。当日になって使えないと困るので、使い方を学んでおきます。 本日学んだ事を忘れないようにしましょうね。 | 捕虫網をたためますか? |
実験室にて講義 | 今日と再来週のテーマは、カタクリ個体群のサイズクラス構造の分析です。本種は、生殖活動を継続・断続的に繰り返すので、長いものでは20〜30年くらいは生きるようです。 調査の前に、生活史を勉強しましょう。 | |
雑木林へ | 先週の実習で訪れた雑木林へ。たった1週間で、あたり一面にカタクリが咲いています。 本種は、樹木が茂らない早春に、花を咲かせます。ちょうど見頃ですね。調査するには、絶好のタイミングです。 | |
葉の長径と短径を計測 | 個体群のクラスサイズ構造を知るためには、葉面積を求める必要があります。 コドラートを設定し、実生の数を数え、葉の長径と短径を測ってゆきます。終わったら、隣に新たなコドラートを設定して作業を繰り返します。 | |
カタクリ群落 | データがとれたら、大学に戻ってエクセルに入力します。本日中にデータを提出してくださいね。 再来週は、みんなで取得したデータをもとに、クラスサイズ構造を推定し、現在の個体群の過去と未来を推測してみます。 |
新3年生を迎えて、今年度の実習がはじまりました。例年、初回から野外へ出ることはないのですが、今年は「植物の目覚めが早い」ようなので、いきなり雑木林へ。テーマは雑木林の管理です。 天候は時々雨。レインウエアを着て実験室に集合です。 | 実験室に集合 |
実習内容の説明が終えたら、早速野外へ。大学の東にある雑木林へ行きます。 途中でIGRの線路(東北本線)を渡ります。15分程度歩いて現地に到着です。着いたら、道具を持って作業を始めます。 | 線路を越えて雑木林へ |
写真は、剪定鋏を使って、ササを刈っているところです。手を切らないようにご注意。 こうすることで、カタクリなど林床に生育する植物の個体数増加を促します。ヒトによる管理(攪乱)が必要な植物がいるのです。 | ササ刈り |
他方では、つるや枯れ木を切断し、運び出す作業。のこぎりを使った切断作業は、チカラが必要なので男性が担当。 1時間程度の作業で、ずいぶん綺麗になりました。みなさん、お疲れ様。 | 枯木切断 |