今年度のコメンテーターは、佐藤綾佳さん [平塚] です。※は助手の島田直明が付け加えたものです。[ ] は指導教員。
八幡平実習最終日。あっという間の4日間でした。最終日も元気に行きましょう! 最終日、最初に向かったのは松尾鉱山跡にある植栽地。 | |
かつて松尾鉱山において露天掘りが行われた場所は、今は植生が回復し辛い環境にあるようです。 | |
次に向かったのは、旧松尾鉱山中和処理施設です。 ここでは、未だ松尾鉱山から流れ出る強酸性の坑廃水を中和処理している施設です。 | 中和処理施設見学 |
まずは、職員の方に松尾鉱山の歴史とこの施設について、ビデオなどを使って簡単に説明していただきました。 | |
その後、実際に処理施設の見学に向かいます。右の写真は恒久排水路トンネルの最深部。 ここに松尾鉱山内から坑廃水が流れ込んできます。実際に、水にpH試験紙をつけてみると、強酸性を示しました。舐めてみるよう勧められていますが、尻込みしちゃいますね; 次の写真は、施設内の処理過程の一部。すごい水の色です。 | |
処理された坑廃水が最後に流れ着く貯泥ダム。ここで、泥を沈殿させて、上澄みの水を川に流します。しかしここも、しばらくすれば一杯になってしまうとのこと。問題は尽きません。 | |
中和処理施設見学が終了すると、今回の八幡平実習のメニューは終了です。 最後に、グループごとに今回の実習で感じたこと、考えたことなどをまとめて発表しました。そして、それを踏まえて今後の目標を一人ひとり考え、今後に向けて決意をしました。 以上で、3泊4日八幡平実習終了です。長いようで短い3泊4日。この間に様々な事を体験し、考えることができたと思います。このことを生かし、後期の実習その他諸々頑張っていきましょう!! | 実習の振り返り |
植生調査 | 八幡平実習も後半に突入。疲れも溜まってきますが、元気に行ってみよう! 3日目最初の実習は、植生調査です。4つのタイプの林をグループ毎に分かれて調査しました。 |
八幡平周辺の林で、10m四方の中において、階層(植生の高さ)毎に、生息する植物の種類、その種の植被率を調べ、記録していきます。 | |
中でも、植物の種類の同定では、種数も多く、同じような形でも微妙に違う部分もあって見分けるのに苦労していました。写真はシダ植物。左上と左で違いますが、微妙ですね; | |
地熱発電所見学 | 植生調査の途中、地熱発電所の見学をしました。地熱発電の仕組みについての展示を見て回りました。 |
植生調査 | 調査再開。 写真は、松尾鉱山跡地付近の植生調査を行っているところ。 |
鬱蒼と植物が生えているように見えますが、松尾鉱山付近では最近植生が入ってきたばかりということで、多様性は認められず、植物の種類は少ないようでした。 | |
宿舎に戻って、今日の調査結果のまとめ。 | |
地点毎に発見した植物の名前を記入していきます。 | |
各調査に関する解説 | 夕食後は、今日行った植生調査に関する解説、実習前に行った気候の鉛直分布に関する事前課題の解説などが行われました。 |
また、初日に行った昆虫採集の結果発表が行われ、選ばれた人には賞品が与えられました。おめでとう! 3日目も終了です。 |
実習2日目。天気も良好、屋外実習日和です。 朝一番に行うのは、前日仕掛けたネズミトラップの回収です。 | トラップ回収 |
残念ながら誰のトラップにもネズミは入っていませんでした…。残念。 | |
朝食を食べて、バスに乗り込み向かったのは、湯ノ又砂防ダムです。 ここでは、砂防ダムに設置されている魚道を見学しました。 | 砂防ダム・魚道見学 |
魚道は、ダムなどによって魚の移動の妨げになるものがあるとき、魚が移動しやすいよう設置されている魚のための道です。 現在は、右の写真のような状況で、魚の姿はありませんでした…。 | |
見学後、本日メインイベントの河川水質調査実習です。ここでは赤川と松川のグループに分かれて移動し、それぞれ3地点の水質を調査しました。 ※写真は赤川の様子。 | 河川水質調査 |
まずは水を採取し、川幅や水深、流速などを測定します。 割と浅い川なので、長靴でジャブジャブ。 | |
水を採取したら、水温や水の様子、透視度、pHなどを測定し、記録しておきます。 | |
地点ごとに、徐々に結果が変化していくのが分かります。 この結果は、後で分析するときに使うので、きちんと記入。 | |
移動中のバスの中。…お疲れですね(笑) | |
青空の下で昼食をとったあと、それぞれ採取してきた水を試薬など使って、詳しく調べます。 | |
水質測定が終わると、次は金沢清水と松尾村歴史民俗資料館の見学です。金沢清水は、名水100選にも選ばれる綺麗な水で、わざわざ汲みに訪れる人もいるほどです。右の写真が金沢清水。轟々と湧き出ていて、迫力です。 | 金沢清水の見学 |
歴史民俗資料館は、今までの松尾村の生活や歴史に関する展示が行われています。特に、松尾鉱山に関する展示が多く、とても勉強になりました。写真は、屋外に展示されている硫黄を貯めておくための物について豊島先生から説明を受けているところです。 | 松尾歴史民俗資料館見学 |
見学から戻ると、早速今日行った河川調査の結果を元に考察を行います。自分たちが調査した河川は今どのような状況にあるのか、また今後どのような管理や対策を行っていくべきかを話し合い、グループ毎に発表しました。 | 水質調査結果のまとめ |
2日目終了!お疲れ様です。 | 水質調査結果の発表 |
溶岩流 | 期待と不安の渦巻く3泊4日八幡平実習初日!初日から内容が盛りだくさんです。 実習一番最初の目的地は、岩手山焼走り溶岩流です。壮大な岩手山の裾野に広がる黒い溶岩は圧巻。 |
吉木先生から岩手山の地形や焼走り溶岩流についての説明を受けています。 | |
植生遷移初期 | その後、実際に溶岩流内を歩いてみました。所々に木などが生えており、時々立ち止まりながら先生方から植生遷移についてもお話を聞きました。 |
野鳥のラインセンサス | 焼走りから移動して、次は野鳥ラインセンサスです。 |
前期の実習で行ったラインセンサス調査の仕方を思い出しつつ、八幡平樹海ラインを歩きながら野鳥の声を聴きました。 | |
国立公園の管理 | 次に向かったのは、八幡平国立公園です。 まずは、この八幡平国立公園を管理しているレンジャーの方に、八幡平の植生や現状についてお話を伺いました。 |
その後、実際にコースを歩きながら、八幡平の環境の現状を観察しました。 | |
高層湿原の動植物 | 外来種であるセイヨウタンポポの移入や湿生植物の減少など、様々な問題を目の当たりにし、その問題の原因や対策などについてレンジャーの方に説明していただきました。 |
八幡平の地形 | コース最後の展望台。 八幡沼を中心に、美しい八幡平の風景が一望できます。 |
皆じっと景色を眺めています。どんなことを思いながら、この景色を見ているのでしょうか。 | |
トラップ設置 | 八幡平から宿泊するユースホステルに向かいました。 宿泊先でも実習は続きます。夕食前にネズミの生息数調査のためのネズミトラップを設置しました。 |
トラップの中に餌を入れ、藪の中に隠します。 上手くいけば翌日の朝には捕獲できているはず。さて、結果はいかに?! | |
昆虫採集 | 美味しい夕食を食べ終わると外もだいぶ暗くなってきます。 そこで1日目最後の実習、昆虫採集です。ライトに集まる虫を5匹捕まえて持ち帰り、図鑑などを見ながら分類を行っていきます。 |
昆虫分類 | 最初は虫に困惑していた人たちも、最後は捕まえた虫をじっと観察しながら、真剣な表情で分類をしていました。実はこの昆虫採集には5つの賞が設けられていて、3日目の夜に結果発表が行われます。楽しみですね! |
そんなこんなであっという間に、1日目は終了です。 |