今年度のコメンテーターは、ビオトープ管理士ゼミに参加した3年生です。※は助手の島田直明が付け加えたものです。[ ] は指導教員。
先週に引き続き山田先生の実習です。 この日は大学内調整池の水の採水から、水質の測定までを行いました。 | |
出かける前に、まずは山田先生のレクチャー。採水方法や野外で測定する調査項目、そして、実験器具の使い方の説明を受けました。 実験器具は意外と高価。 壊さないように気をつけないと! 外は快晴の夏空!文句なしの野外調査日和!調整池には野鳥もたくさんいて観光気分。 紫外線も強いので、山田先生はサングラス装着! | |
早速採水開始!鳥も逃げていってしまったけど、実験のためには仕方ない! 採水のときは水温や電気伝導率…etcのほかに、周囲の状況も細かくチェック&メモ! | |
採水が終わったら、再び実験室へ。 今度は先週作った実験水の結果を考察。おなじみの試薬を使ってCOD、窒素、リン…etcを測定!みんな手際が良くなっていました♪ | |
実験結果は、リンを入れた実験水はアオコが残ってました。一方、リンを入れなかった実験水は、茶色いアオコのドロが発生。 どうやら調整池のアオコの発生原因はリンらしい!ふむふむ。 | |
今回の山田先生の実習は、少し理系みたいな内容に始めはみんな戸惑って いたものの、実験を通じて得られたデータから、新しいことを発見するう ちに、水質調査の奥深さと面白さに触れることができました! |
小野寺達哉
簡単そうで意外と手間が掛かる水質測定。 来週の大学内調整池の水質調査に向け、みんなで予行練習! スライドは大学内調整池の画像。 | |
ビーカーにスポイト、見慣れない電子機器がずらり!pHに水温、濁度、EC(電気伝導率)、DO(溶存酸素量)、計測する項目は沢山! 実験水は朝に山田先生が採水してきたそうです。少し緑色なのはアオコが発生しているからです。 薬品が沢山!!調査項目は、COD、TN(全窒素)、TP(全リン)、アンモニウムイオン、の4種類。時間が経つと試薬の色が変わって濃度がわかります。 | |
測定が終わったら各班ずつ調整池の水をもとにした実験水を作りました。 窒素・リンを入れた場合とそうでない場合で、アオコの発生に差が出るかを測定することが目的です。結果は来週!さぁどうなる! |
小野寺達哉
天峰山(※)の気温は高度によってどのように変わっていくのか?? 佐野先生の実習です。 ※大学から東に数キロのところにある山。 調査で歩く斜面は以前採草地だったところで、山に火を入れて維持していました。 そのため今でもほとんど森林ではありません。つまり日陰は期待できないのです。 | |
周りの景色を眺めたり、おしゃべりしたりしながら実習がスタート。 いやあ、いい眺めだなあ! | |
この日は天気も良くとってもあったかい(俗に暑いともいう)。 炎天下で日陰が少ないので帽子が必要だったかな、と後から気がつきました。 「あついよ〜!」 | |
計測ポイントを決め、地図上で確認したら温度・湿度を測っていきます。 「今21.2度です」 「はーい」 湿度や温度が定まってくれないので、苦労しました。 | |
給水ポイント発見! たくさん歩いたのでノドがカラカラ〜 「ちょっと待って、この水飲んで平気なの?」 「大丈夫じゃない?」 その辺はアバウトに行きましょう! | |
この日は吉木先生が地形と岩石の解説をしてくださいました。 ←天気がいいせいかゴキゲンな吉木先生の図 | |
<おまけ>島田先生が摘んできてくれた木イチゴ(※)。甘酸っぱい、初夏の味がします(先生のハンカチは思いっきり冬をアピールしていますが) ※正式名称=モミジイチゴ。木イチゴ類でもっとも美味しいと言われています。他の木イチゴは赤いけれど、これは黄〜オレンジ色。 |
工藤美沙子
外は快晴! 佐野先生の授業がまったりスタート。 気温の逓減率、山の気候、気温測定の仕方、傾斜の出し方、地形断面図の作り方、等々。 みんなわかったかな?わかったよね? はい! 平均傾斜の計算。サイン、コサイン、タンジェント。覚えていますか??みなさん、自分の頭の中の数学知識をフルに使い、真剣に計算に望んでいます。「えー…」なんて、言いっこなし! | |
地面に置いた50mのメジャーに沿って歩き、自分の歩数を数えます。大体の距離を測るときの目安になります。 不思議と全員モデル歩きになりますが(笑)、あくまで自然に、自然にね! | |
次は、調整池の周辺の地形断面図をつくります! 高さを読み取り、傾斜を出していく作業。 「うーん、155….6?」 「りょうかーい」 全員で協力し合いましょう^^ | |
ここはけっこう急かな? 調整池の周りにはアブやブヨがいるので要注意です。もしかしたら今日もその被害者が… キャ〜!! | |
課題の地形断面図もなんとか仕上がりました。皆さんおつかれさま! あまり熱心に数学を勉強してこなかったことを、少しだけ後悔した。そんな夏の日の実習でした(笑) |
工藤美沙子
梅雨真っ只中。 外気温がどれだけ下がろうとも、とにかくHOT!な豊島先生の実習です。 この日は、岩洞湖(※)から滝沢村へと農業用水を供給し続ける『岩洞主幹線水路』をマイクロバスに乗りながらたどってみました。 ※大学から15kmくらい東にある北上山地にある人造湖。滝沢村周辺の農業用水を導くために造られたものです。冬には全面結氷してワカサギ釣りもできます。 | |
豊島先生の授業がスタート! 今回の実習の主役、幹線水路についてアツく説明してくださいました。 | |
地図上の水路(『開渠』『閉渠』『管渠』の3つ)をなぞります。 「へえ、こんなところに繋がってるんだー」 ここで教室での作業はいったん終了。一同外へ、バスに乗り込みます。 | |
現在の滝沢村の農村地帯が戦後の入植によって出来たことを記した石碑(※)。当時の人々が田畑を開墾するためにもこの水路は重要な役割を担っていたようです。 ※この石碑は滝沢駅にほど近い川前地区にあります。他にも柳沢地区などに同様の石碑があります。 | |
水路沿いを通るとかなりの大きさに驚きます(少し恐い)。 深さは2mくらい... 大人が軽く流されてしまいそう(汗) 落ちないように…落ちないように… ここで水路の水を滝沢村の南側と北側に分ける施設(※)です。岩洞湖からの採水量の調節もこの施設が行っています。それにしてもこの施設、眼球みたいです... ※円筒分水工と言います。大学と滝沢駅の中間あたりの住宅街の中にあるので、あまり存在を知っている人はいないかも知れません。 岩洞主幹線水路は大学の裏手にまで続いていました。ここでは流速を計測して水路の1秒間の流量を求めます。 測定には流速計を使いますが、危ない作業を女の子に任せちゃおけない(笑)というわけで、男性陣で協力して測定しました。 | |
小野寺達哉・工藤美沙子
19日に行った旧松尾鉱山の中和処理施設からいただいてきた坑廃水(※)を使って中和処理を実際にやってみました。 ※pHは2くらいの強酸性 | |
実験の前に豊島先生からpHについてのお話です。 水道水や河川のpHの基準や食酢・レモン果汁のpHなど私たちの生活に関するpHについての説明でした。 | |
今回の実験は坑廃水のpHを測っていきます。そのままの状態、蒸留水で薄めたもの、炭酸カルシウムで中和したもの、大きく分けて3つのpHを測定します。 さっそく実験開始! | |
まずは蒸留水で希釈。pHの値を1変化させるのにどれくらいの蒸留水が必要なのかを調べます。 試験紙の微妙な色の違いを見分けてpHの値を出すのですが…なんだかお悩みのご様子(笑) | |
今度は坑廃水に炭酸カルシウム(CaCO3)を加えて中和実験。 炭酸カルシウムを加えていくと透明だった坑廃水がだんだんとオレンジに… | |
オレンジ色になって、沈殿物もたまってきたら中和成功! 理科の実験みたいで楽しい実習でした。が、出された課題は化学式。楽しいばかりじゃないんですよね… |
鷹木千恵・高橋咲保
前の実習で記入した野鳥の記録です。 巡回1回毎のキビタキの記録をまとめ図に転写していきます。巡回は6回まであるので記録用紙は合計6枚。これをまとめるのは結構めんど…大変です。 | |
その後記入用紙をコピーしてコピーしたものにペンでなわばりの囲い込みをします。簡単そうに見えますが難しいです。 | |
かこったなわばりの数を数えます。答えとなかなか数が合わないのでほとんどの人が何回も囲い込みをしていました。最終的には合わせることができたのでよかったです。 ※このような方法で、ある森林の中に幾つのペアがいるのかを記録することができます。 |
鷹木千恵
野鳥(主にキビタキ)の囀りが入ったテープを聴いています。 各野鳥の鳴き声を言葉で表現したプリントを見ながらでしたがさっぱりわからなかったです(汗)みんな必死に覚えようとしています。 | |
ネイチャーセンター(※)から出発。私たちが行った時間帯は野鳥の鳴き声が割りと少ないそうですが、めっちゃ聞こえる。不安を残しながらも班がそれぞれ出発。 ※大学のすぐ北側にあります。でも普段学生さん達はあんまり行ったことはないようですね。 | |
野鳥の声に耳をすませながらルートを歩いて行きます。メンバーと野鳥の鳴き声について話し合いながら記録紙に記入していきます。 実際歩きながら聞いていくとどの野鳥の鳴き声なのかわかった(気がする)から不思議。 | |
無事帰ってきた班からネイチャーセンターで展示された写真などを見ていたら窓の外にリスが現れました。みんな夢中になって見てます。帰る時はセンターの入り口近くの野鳥の巣箱に蛇がいました。それもみんな(主に女子)凝視してました。 |
鷹木千恵
※6月19日に旧松尾鉱山にある中和処理施設に施設見学にいきます。事前にどんな地域なのか、過去にどんな場所だったのかなどを知るための実習を行いました。 | |
青と赤のレンズのメガネを覗くと地形図が立体的に見えます!(※)メガネのレンズを左右逆にみると地形が凹んで見えます。 ※下の地形図にも仕掛けがあります(なければ立体にはみえません)。赤色と青色に色分けされた地図を合成してできています。何も付けずによく見ると同じ場所が赤と青でそれぞれ描かれていることがわかります。 みんな夢中になって見てました。 でもあまり凝視しすぎると目が痛くなったりします。 | |
松尾鉱山の記録映画を何本か観ました。古いものだと昭和一ケタのものも。白黒です。 比較的新しいものでも私たちが生まれる前のものがほとんどで、時代を感じます。 |
鷹木千恵・高橋咲保
今回の実習は、滝沢村の前村長さんの森林をお借りして、笹刈りをしました。あいにくこの日は小雨。やはり、雨男の仕業か…。 どのように笹を刈るのか、笹刈りをすると、した部分はどんな風になるのか−。資料を使いながら、説明を受けています。 | |
この作業、やってくうちに夢中になっちゃうんです! みんな黙々と笹を刈っていきます。 | |
このように、人が歩く道に侵入してしまった笹も刈っていきます。 みんなが一生懸命刈ったところは、とても歩きやすくなりました。 | |
笹刈りが終わると、平塚先生のお話や森林を管理している冨太郎さんへの質問タイム☆一人一つずつ冨太郎さんに森林の以前の環境や今との違い、以前の森林の利用の仕方など様々質問しました。森林の歴史以外にも、滝沢村の歴史まで丁寧に教えてくれました。ありがとうございました!! |
藤村悠香
今日の実習は、実際に水生生物を採りに行って、どんな種類の生物がいるか観察しました。岩手県立大学の近くの森林公園でこの実習は行われました。バケツや虫網、ピンセット、採った生物を入れるケースを持って出かけました。 | |
水に落ちないようにねー!笑木の枝を使って、バランスを保っています。 どんな水生生物がいるんだろう? ※何人か池にはまってしまって、泥まみれになっていましたね。Fさん…例年誰かがはまるんですけどね | |
「あっ、ここにもいた。」 「この中に入れて〜。」 そういう会話が聞こえてきそうですね★ | |
教室に帰ったら、バケツから水生生物をバットに取り出して観察しやすくします。そして、どんな種類の水生生物を採集したか、資料を基に調べています。 大物賞は、写真に写っている班のトンボのヤゴでした!笑 |
藤村悠香
実験室に行くとこんなものが…。幸丸先生が東和町や雫石川で採ってきた水生生物が瓶詰めにされてありました。なかなか気持ち悪いものばかり↓↓ 一体、今日は何をするのでしょうか? | |
ビデオを見ながら、水生生物についてお勉強中です。 この時間帯は、眠気がぁ〜〜〜!!! | |
幸丸先生もみんなと一緒に苦戦中−。 先生、実は目が悪い(!?) さて、問題は解決できたかな☆ | |
ある水生生物がいると、どんな水質になるのか。みんなは、それを計算中です。生き物によって、澄んだ水を好む生物や多少濁っている所を好む生物もいます。 生物を指標とすると、水の水質状況まで分かっちゃうなんて、すごいですね!! |
藤村悠香
まずは実習室で説明を受けて | |
10分くらいのところなので歩いて移動します。 普段あまり通ることのない道なのでこんなところもあったのか〜とお喋りしながら楽しく移動。 | |
左の写真はカタクリの実生(みしょう※)。 今回の実習ではこの実生とカタクリの葉の大きさと花の有無を2人1組で調査していきます。 ※実生とは植物の芽生えのこと。カタクリの実生は松の葉のような細いものです。その後、丸い葉を付けるようになり、数年かけて花をつけるようになります。 | |
これがカタクリの花 ※カタクリの葉でおおよその年齢がわかるとされています。この実習でも葉の大きさから、この場所に生えるカタクリ個体群の年齢構造を調査するというものでした。 | |
みんな一列になって調査開始〜 カタクリを踏まないように注意!! | |
定規をあててカタクリの葉の大きさを測って用紙に記入していきます。 | |
「せんせ〜 これって『みしょう』ですか??」の声があちこちから聞こえてきました。 | |
最後に、大学の敷地内にあるカタクリと自然の状態のカタクリを比較。 どこが違うのか、カタクリにとって最適な場所とは?それは実際に見て、触れて感じてみないとわからないこと。 |
高橋咲保
先週写真と地図で見た岩大演習林を実際に歩きます。 | |
まずは班ごとに配られた地図を確認して | |
しゅっぱーつ!! | |
ここ、どこ? | |
吉木先生ひと休み〜 | |
こんな斜面も登ります。駆け登っちゃいます。 | |
みんながこんな急斜面まで登って探しているのはこれです。 この赤い旗! みえますか〜画面中央にある赤い旗。 | |
班ごとに持っている地形図には穴開きの問題がついています。 白の8番は『国名』のようですね。 | |
※すべての旗をとると、地理に関する問題がでてきて、それを答えるものです。つまり多くの旗を取らないと問題が虫食いになっていてわからない!という実習でした。 | |
今度は斜面を下り…やっと見つけました!! | |
お疲れ様でした! |
高橋咲保
まずは先生から説明を受けます。 今日の実習は、 地形図の等高線を読んで断面図を作成する! 岩手大学演習林(※)の植生を立体視する! の2つ。 | |
※岩手大学滝沢演習林は県立大学からほど近いところにあります。いつも実習でお邪魔しています。 まずは断面図の作成。地形図に定規をあてて等高線の値を読んで方眼紙に作図していきます。 | |
つぎは立体視! これで立体に見えるから不思議。 ※ちなみに機器の下にあるのは空中写真。隣り合った(オーバーラップしている)空中写真をこの機器を使って見ると地形が立体的に見えるようになります。 | |
写真を見ながら地図に植生の分布を書き込んでいきます。 ※空中写真を立体視し地形や植生分布を確認します。同じ場所の地形図の地形にあわせて、空中写真で読み取った植生を地形図に描き込みます。文字で書くと簡単そうでも実は難しい…。 | |
書き込むというか…植生ごとに色分けをして色鉛筆で塗り塗り。 | |
完成! | |
おつかれさまでした〜 |
高橋咲保