教員紹介

伊藤 徳子 (いとう のりこ)
- 職名
- 講師
- 専門分野
- 刑事法
- 担当科目
- 刑法I・II,法律・行政実習
研究テーマ
情報通信技術の目覚ましい発達により、より利便性の高い生活を送れるようになっています。例えば、手元のスマートフォンには、GPSを利用したマップ機能、友人や家族・親戚の連絡先保存機能、日々のアクティビティや体重を記録したフィットネス機能、InstagramやXといったSNSなど様々な機能が入っていますよね。これらは、情報を保存し、あるいは加えて取得し活用することで輝くものです。
しかし、こうした情報を捜査機関が無限定に入手できるとしたら、どうでしょうか?
「見られたらまずいものなんてないから問題ない」という意見の方もいるかもしれません。ですが、日本の刑事訴訟法は、捜査機関が犯罪捜査に関して情報収集する方法に一定の制限をかけており、好き放題に個人に関する情報を把握することを制限しようとしています。このような観点からも「プライバシー」が問題となるわけです。とはいえ、テクノロジーの発達スピードは急速な上に、多種多様な技術を逐一法律によって規制することは不可能です。
そこで、ある技術によって情報が取得されようとする場合に、「取得されてはならないほど高度な個人に関する情報なのではないか?」「取得するにはどのような規律が適切なのか?」という研究を通じて、「そもそも『プライバシー』ってなんだろう?」ということを探究しています。
現在の研究課題、研究活動
- アメリカ合衆国における緊急性の例外法理の研究
- 偽装基地局を利用した捜査の適法性
- 企業により取得された個人に関する情報を捜査機関が利用する場合の規律について
教育のポリシー
堅いと思われがちな法律、その中でも刑事法はとり立ててとっつきにくそうです。しかし、刑事法は自分が犯罪を犯したときだけ問題になるものではありません。その意味を一緒に学びましょう。
法律の学問としての面白さに触れていただけるような、知的好奇心をくすぐる授業を展開できるよう心がけます。
ゼミであっても講義であっても、できる限り学生一人一人に向き合えるように努めます。