岩手県立大学アイーナキャンパス(盛岡駅西口「いわて県民情報交流センター」7F)

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●公共政策研究
 政府の活動は政策という形をとって私たちの生活のすみずみに影響を及ぼしている。しかし、1990年代以降、どの政策分野をみても、「公共政策の危機」と読んでもいいようなさまざまな事態を生み出している。
 こうした状況を検討してみるとき、公共政策において問われているのは、単に、公共事業のあり方といった問題にとどまらず、実は、「公共性とは何か」というより本質的な問題であるように思われる。
 「公共政策研究」においては、以上のような問題意識から、公共性とは何かという視点から、公共政策とは何か、公共政策はどうあるべきかという問題について、政治理論、公共価値論、公共哲学といった視点から公共政策全般に関する理論的研究を行う。
●市民参加研究
 近年の基礎自治体(市区町村)における市民参加の進展にはめざましいものがある。審議会等への住民公募枠の設置、パブリック・コメント手続の制度化などは、既に常識にさえなっている。それに加え、多数の市民が参加する市民会議などにより、計画や条例に対する提言書をとりまとめる事例も増えている。さらに市民参加を定着させ、推進するために市民参加条例や市民協働推進条例、自治基本条例などを制定し、市民参加の「制度化」をめざす自治体も増加している。
 こうした参加の実践をふまえ、改めて市民参加の基礎理論を学ぶとともに、市民参加の事例を詳細に分析しながら、課題や問題点を議論することが、この講義のねらいである。
●地方政府研究
 地方分権改革が進展する中で、地方政府はどのように再構築されるべきなのだろうか。とくに、公共政策の決定・実施・評価のいわゆる政策ポリシィサイクルの中で地域住民が主体的に参加し、自治的な決定ができる地方政府のあり方について検討してみたい。
●計量政策学研究
 政策科学において数理分析は重要である。まず、問題の構造を数理モデルとして定式化することが要求される。次に、問題解決の方策としての政策の立案において、最適性を追求することが要求される。また、現状を客観的な指標により評価することも重要である。本講義では、数理モデルを活用した政策分析の方法について論じる。
●地方財政研究
 地方自治体は市民にとって身近な政府である。国際的にもわが国でも「分権社会」の到来といわれるように、それが中央政府(国)に代わって財政の主役になろうとしている。にもかかわらず、自治体財政は危機的な状況にある。その回避策は財政の制度や理論を正確に理解したうえで講じられているのか。本講義では地方分権の視点から自治体財政の理論と実態を検討することを目的とする。分権社会の成熟に向けて、現行の自治体財政システムの抱える問題点とその解決策が具体的にみえてくることに意義がある。
●政策評価研究(2017年度は後期開講)
 現在、我が国の政策評価は、施策や事業等の有効性や効率性、市民に対する説明責任を目的に、国をはじめ全国の地方自治体で実施されている。その一方で、制度やシステム構築のありかたから手法の制度に至るまで、未だ多くの問題に直面しているのが現状である。本講義では、実践としての政策評価を模索するため、既存の評価制度、特に地方自治体の評価制度やシステム設計、評価手法等を考察するとともに、評価研究でいうプログラム評価の概念から評価の技法等を学ぶ。
●マニフェスト研究(2017年度は開講せず)
 2003年4月の統一地方選挙において、複数の都道府県知事候補者が今までの「公約」とは一味違う、より具体的な政策公約、すなわち「マニフェスト」をかかげて当選した。この動きを契機に、「マニフェスト」が話題になった。他方で、この動きを推進する運動が21世紀臨調によって展開された。
 「マニフェスト」はその後、ある程度の定着をみせるが、昨年の、歴史的事件といっても過言ではない、自民党から民主党への政権交代が実現したことによって、民主党が掲げた「マニフェスト」が政権公約という形で、それまでの自民党政権とは異なる政策が次々と打ち出されることになる。
 しかし、他方では、「マニフェスト」に掲げた政策の実現を重視したために、予算編成上のさまざまな問題を明るみにだすこととなった。「マニフェスト」に予算が引きずられ、財政の規律が打ち破られるという事態が生み出されている。
 このような状況を考えるとき、改めて、「マニフェストとは何か」について考えてみる必要があるように思われる。「マニフェスト研究」においては、このような状況をふまえ、この問題について考えてみることにする。