(スタッフ)村木尚文

研究分野・内容
・関数解析学

担当の授業
・基礎数理T
・基礎数理U


<教員インタビュー>

  1. 先生の研究分野では、どのようなことをなさっていますか。
  2. 関数解析学という分野で、変数が無限個あるような関数について研究しています。たとえば、宇宙にロケットを発射して地球に帰ってくるまでに、どのような(飛行経路〉にしたら燃料を最も効率がいい使い方ができるか、その最適経路を求めるというのは、関数解析学の典型的な問題です。最適解が「数値」ではなく「経路」や「図形」で表されるタイプの数学です。

  3. 基礎演習T・Uではどのようなことをやっていますか。
  4. (私が持っている論理学的な数学の本から、)面白い数学のパズルを解いてもらったりしています。予備知識ゼロの状態から問題に取り組んでもらい、頭を使って論理的な思考を身につけてもらいます。

  5. ゼミの活動内容について教えてください。
  6. 基本的に数学について、テーマを決めてもらって勉強をしてもらいます。基本的にどんなテーマでも大丈夫です。それについて勉強したことを一週間ごとにホワイトボードを使って説明してもらいます。自分が勉強した内容をほかの人にわかるように説明することが学生の力になると考えています。人の前で説明するためには、毎回その為の「準備」や何について理解してもらうのか「目的」を決めなければなりません。これらの「段取りをつける力」を、学生に身につけてもらう狙いもあります。何回もやっているうちにプレゼン能力が自然に身についたりしますね。






  1. ゼミ独自の活動・こだわりなどを教えてください。
  2. 数学に関することなら何でも大丈夫です。やはり、「数学」について学問を深めることが独自のスタイルなのかもしれません。高校では習わない何らかの「定理」(例えば、ゲーデルの定理など)を1つ決めてもらい、それについて徹底的に理解を深める取り組みも独自的なものだと思います。

  3. ゼミ配属前までに最低限受けてほしい授業はありますか。
  4. 特にはないですね。(必修授業の)基礎数理Tの単位が取れる程度の人であれば問題はないです。

  5. 先生はゼミをどのような場にしていきたいですか?
  6. 「好きなことをやる場」ですね。僕自身、数学が好きでこの仕事をやっているので。

  7. 卒論ではどんなことをやっていますか。
  8. 今までは「ケプラーの法則」や「ゲーデルの不完全性定理」についての研究をしました。また、「暗号」や「確率」について取り組んだ学生もいます。数学には論理学的なアプローチと、物理学的アプローチがありますが、自分の興味・関心のあるテーマについてとことん研究するかたちですね。最初からいきなり難しいことに取り組むのではなく、徐々に段階を踏みながら行っています。学生の興味関心に基づいて、本を私が紹介をします。難易度についてもサポートしていきます。



このインタビュー記事は2011年2月現在の情報を基にしています。

Last Update : 2011年05月12日 (木) 12:05