山田一裕 (やまだ かずひろ)
教授  (2009年度末転任)
学位  : 博士(工学)

資格  : 公害防止管理者(水質第一種)、環境カウンセラー(市民部門)など

専門分野(キーワード) : 水環境管理、環境生態工学、環境教育

実習での一コマ
●主な研究テーマや成果
 現在、私が手がけている研究の主なテーマは3つです。まず、「水環境の評価及び管理方法の検討」について、地域住民が参加できる水環境の評価方法を検討・実践しています。

 つぎに、「水環境の修復技術の開発」について、水生植物を使った省エネ型の排水処理方法などを検討しています。そして、「水環境教育のための教材・プログラムの開発」では、「富栄養化問題」や「水をきれいにする方法」などについて、実験や体験を通して学べる教材の製作やプログラムを実践しています。


●最近の社会活動や務めている各種委員
 「すぐれた自然環境としての葦原・茅原の保全活用調査」((財)日本ナショナルトラスト)委員(2000.7〜2003.3)、(財)仙台国際交流協会 評議員(2001.9〜2004.5)、「エコシティ気仙沼推進委員会における気仙沼市環境基本計画策定」アドバイザー(2002.10〜2004.3)、NPO法人環境生態工学研究所 理事(2004.8〜 )、窒素・リン物質循環フロー調査に関する検討委員会(岩手県)委員(2004〜2005年度)、滝沢村水道事業経営審議会 会長(2006.8〜 )など


●この仕事を目指したきっかけ(理由)
 私の小学生時代は、まだ公害が身近な問題でした。水は命の源ですから、水問題を勉強することで公害を無くしたいという気持ちが中学生ぐらいから沸いてきました。一方で、技術だけでは問題解決が図れないことを大学時代に感じ取り、市民活動や環境教育にも関心が向きました。生協に勤め、そのあと青年海外協力隊(モロッコ、水質検査隊員)を経て、問題に直面する生活者と専門的な知識をもつ人たち(技術者だけではありません)との間をつなげる仕事の一つとして大学で働くことを選びました。


●これから目指している研究や活動
 目の前にある水問題の解決を目指すだけでなく、そこから派生する廃棄物や二酸化炭素(エネルギー)問題も同時に解決できる方法やシステムを提案していきたいです。さらに、水は食料を作り、生き物を育み、地域文化の拠り所でもあります。これらのつながりも意識していきながら、水環境保全をめざしたいです。

 大学時代の私の先生はとても厳しい先生でした。ノートを見なくても自分の研究(実験データなど)が説明できることが当たり前であり、研究(テーマ)を自分のものにする姿勢の大切さやプロ意識をたたき込まれた(といっても体得はまだまだですが)。大学生・高校生のみなさんには、これからの勉強を通して「自分で考え、独りよがりでない判断をして、行動できる」ことを期待しています。
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