実習助手の阿部由里がコメントいたします。[ ] は指導教員。
今日は前期の実習最終回です。まずは、水質調査のレポート講評から。 実習になってから、レポートの構成や書き方について特に意識するようになりました。後期の実習や卒論に向けて大事なステップですから、改めて確認しておきましょう。 | レポートのポイント |
後半は地図を使って、赤川・松川のの流路網図と水系図をを作成します。 まずは水系から把握しましょう。支流が赤川と松川のどちらに流れ込むかを確認します。最終的に分水界を見つけましょう。 | 支流はどれ? |
水系図ができたら、松川・赤川間の水路網図にうつりましょう。赤川は酸性の河川なので、農業用水にはできません。水路網図を作ると、松川からの取水が確認できるはずです。 これらの図は、明日からの実習IIで使用するので、しっかり作っておいてくださいね。では、前期お疲れさまでした。 | 水路を塗る |
概要説明 | 今日は、旧松尾鉱山新中和処理施設へと施設見学に行きます。実際の施設運営や処理方法などを教えていただきます。 まずは、管理施設内で概要を説明していただきました。年間の排出量抑制やコスト削減の取り組みなどもお聞きしました。 |
外観 | 概要をおさえたら、早速施設を見学します。処理の行程が分かりやすいよう、施設外観→恒久排水路→処理施設内→貯泥ダムという順番で、案内していただきました。 一見きれいに見えますが、旧坑道からは大量の強酸性水が排出されています。施設は24時間稼働しており、常に中和処理作業を行っています。 |
処理施設内 | pH2.0ほどの原水は、バクテリア分解や石灰との反応を経て、pH4.0まで中和され赤川に放流されています。北上川に合流するまでにさらに中和され、水質が保たれています。 今回の見学は、八幡平実習のレポート課題の前提となります。しっかりまとめておきましょう。 |
水深を測る | 施設見学が終了したら、八幡平実習の調査に向けて練習です。近くの河川で流量計測を行います。 流れがある中での胴長作業は初めてですね。足元に十分気をつけましょう。 |
値を確認する | 調査では筆記者の先導が必要になります。計測箇所の指示や測定値の正誤などを、現場で判断しなくてはなりません。 八幡平実習では、一日で6か所を計測することになります。今回の作業を参考に、計画を立てておきましょう。 |
今日から水質の後半です。実習IIの予習的な内容になります。 旧松尾鉱山から排出される強酸性水は、そのままだと周辺の河川に甚大な被害を与えます。まずは、座学で中和処理の必要性やその難しさを確認しました。 | 旧松尾鉱山とは? |
では、実際に酸性水の中和をしてみましょう。蒸留水での希釈と川砂など3種類の土壌への吸着を試してみました。 希釈による中和には膨大な水量が必要になることや、土壌での吸着では中和が十分にできないことが分かりました。 | 希釈実験 |
後半は、模式図を使用して、河川流量の計測方法と算出方法を学びます。 まずは、器具や計測方法の確認です。現地でスムーズに動けるよう、作業方法をよく確認しておきましょう。 | 流速形の使い方 |
さらに、流速と負荷量を計算してみます。単位に注意しないと、とんでもない値になりますよ。 来週は天気が良ければ現地で計測をしてもらいますので、計測方法をしっかり覚えておきましょう。 | 流量計算 |
流出口付近 | 今日の前半は、野外での作業です。先週覚えた水質調査の手法を用いて、大学調整池や近隣の湧水を調査します。 第一調整池の流入口、流出口、湧水、ため池流出口の4地点。今年は3班しかないので、湧水は先生が計測しました。 |
計測中 | 屋外での計測は、DOやpHなどの6項目です。採水しておいて、パックテストなどは屋内で行います。 器機の安定までは少し時間がかかりますので、効率のいい作業方法なども考えてみましょう。 |
パックテスト/td> | 採水まで済んだら、室内での作業に移ります。アンモニア態窒素や濁度などを計測します。 先週の作業は覚えていますか?パックテストの種類によって反応時間も変わってきますから、確認しながら進めましょう。 |
ディスカッション | 結果が出そろったら、データの解釈についてディスカッションをします。先週のデータも参考にしましょう この内容は、レポートの元になります。分からない点はきちんと確認しておきましょうね。 |
今日から水質のパートに移ります。前半は、大学調整池など身近な水域から採水をして、水質を調べます。 まずは、概要の説明です。調査方法や調査地について確認します。各水域の特徴についてもおさえましょう。 | 調整池とは? |
概要説明が終わったら、実際に器機を確認します。今まで使用したことのないものが多いですね。 辻先生から使い方や注意事項の説明がありました。今後の調査で使う機材ですので、しっかり覚えましょう。 | 器機の確認 |
今回は練習として、あらかじめ採取した水を使って計測してみましょう。 北上川や伊勢清水など、用意された水は4種類です。結果から採水地を特定できるでしょうか。 | 透視度 |
来週は調整池や近隣の湧水の水質調査をします。今回の結果を参考に水質の予想をして、今回の実習は終了です。 来週はその予想を確かめに行きますよ。調査方法を確認しておいてくださいね。 | パックテスト |
GISの使い方 | 今日は、前回の調査結果をもとに、地理情報システム (GIS) で地図をデータ化します。 このソフトは卒論や企業によって使うことがありますから、慣れておくといいでしょう。まずは、使い方を確認します。 |
データ化 | 作成範囲は、自分たちが作業した区画のみなので、交代しながら作業してみてください。ソフトが重いので、こまめに保存しないと泣きをみますよ。 分割点を少なくしすぎると、カクカクした図になってしまうので、丁寧に作成してください。 |
出来上がり! | 各班でデータを作ったら、集めて1枚の地図にします。森林公園の植生にはどんな特徴があるでしょうか。 それぞれ、気づいたことを挙げてもらいます。地形や方角によって、植生に特徴がありそうですね。 |
ディスカッション | さらに、畜産試験場時代の航空写真と、現在の植生を比較してみます。草地が少なくなっていたり、池などの人工物ができていたりと変化が見られますね。 ディスカッションの内容は、レポートの参考にしましょう。提出を忘れないように! |
先週作成した予察図をもとに、今週は森林公園の植生調査です。4区画に分けて、班ごとに調査を行います。 まずは、対象樹種を確認します。各樹木の特徴や、混在してる場合はどう区分するのかなど、調査の基準となる情報です。 | 何の木? |
区画によって、地形や優占樹種が異なります。例年より1区画が広いので、より効率よく回る必要があります。 予察図作成には10年ほど前の航空写真を使っているので、実際には植生が変わっているかもしれません。注意しましょう。 | 相談しながら |
観察結果はどんどん地図に書き込みます。予察図では常緑樹や落葉樹、低木といった、大まかな分類でしたが、調査結果はもう少し細分化します。 最初は樹種の区別に迷うと思いますが、最初のアドバイス等を参考にしましょう。 | 地図に書き込む |
園路で区画を分けましたが、調査はどんどん奥に入りましょう。道沿いからだと細かいところは見えませんよ。 来週はこの地図を清書して、ディスカッションに使います。境目をきちんと確認しておきましょう。 | 区分は? |
植生図の作成方法 | 今回から3回、植生図作成関連の実習となります。対象地は、大学に隣接する森林公園です。 1回目は予察図の作成、2回目は現地調査、3回目は地図情報ソフトで植生図を仕上げる流れです。 |
立体視 | まずは、時期の異なる航空写真や衛星写真を使用して、予察図を作ります。 立体視鏡は、以前の実習でも使用しましたね。今回は、落葉樹・常緑樹・低木・草地を区分しましょう。 |
地図に書き込む | 写真では判別しきれない部分は、「不明」としてマークしておきましょう。来週の調査時に確認する必要があります。 使用している航空写真は数年前の物なので、現在どのくらい変わっているかも確認する必要がありますね。 |
これは何? | 予察図が完成したら、来週観察する植物を覚えます。葉の付き方や形など、見るポイントがたくさんあります。 植物の判別には慣れが必要ですが、来週またやりますので覚えておきましょう。 |
先週立てた計画をもとに、トラップを仕掛けてもらいます。1限を取っている学生が多いので、少し早く来て対応してもらいました。 トラップ、餌の説明を受け、1班あたり4つのトラップを仕掛けました。 | 仕掛け中 |
実習時間にトラップを引き上げます。今年は卒論生のリクエストで、ザリガニの体長測定もすることになりました。 きちんととれているでしょうか。ちょっと緊張する瞬間です。 | 引き上げ |
引き上げをしてみたら、まさかの事態。ザリガニは結構取れましたが、魚類の採捕は昨年より少なめです。 小さいの個体が多く取れたので、トラップの中に残さないように気を付けてください。 | ザリガニの計測 |
捕れた魚は一度実験室に持ち帰り、体長を測定します。 小さめの個体が多く取れたということは、どういう状態でしょうか。レポートで考察してみましょう。 | モツゴの計測 |
計測後は、ゴマを使って個体群推定のシュミレーションを行います。この作業のすごいところは、全個体数が分かるところです。せっせと数えてもらいます(^^;) 今回は全体の個体数が少なかったので、他の班とデータを共有してレポートを書いてもらいます。期限を忘れずに。 | 個体群推定 |
第一調整池の概要 | 今回は、大学構内にある第一調整池で魚類調査を行います。まずは、ため池や第一調整池についての説明です。 班ごとに魚類の生態について仮説を立て、トラップを仕掛ける計画をねります。魚類が好むのは、どのような環境でしょうか。 |
どこに仕掛ける? | 魚種によっても、好む環境は変わってきます。魚種や池の形態、周辺の植生についての説明を参考にしましょう。 大まかな計画を立てたら、現地の様子を見て、再考しましょう。 |
確認中(1) | 後半は、現地の観察です。胴長を着て、トラップ設置予定地を確認します。 この池は途中から急に深くなりますので、足元に注意してください。カバーや抽水植物などは、概要図より広がっているかもしれません。 |
確認中(2) | 来週は講義前にトラップを設置し、実習時間に引き上げます。すぐ動けるよう、計画を詰めておいてくださいね。 |
今日は室内での実習です。前半は、歩測等の簡易的な測量について。手の長さや目線の高さについては、事前課題になっていましたが、確認できていますか? 道具がなくても、ある程度の測量は可能です。野外に出たときの参考にしましょう。 | 簡易測量とは |
では、実際に歩測を行います。自分の一歩を知るために、50mを何歩で歩けるか数えましょう。 コツは一定の歩幅で歩くこと。3階廊下を計測する課題も出ました。 | 何歩目? |
後半は、先週のデータ整理をします。まずは、各データの確認から始めましょう。データのおかしい所はありませんか? 最終的には、天峰山での逓減率を求めてもらいます。一般的には100mで約0.6度の変化といわれていますが、今回は同様になるでしょうか。ならなかった場合は、その理由を考えてみましょう。 | データ整理 |
岩洞第一発電所 | 今回は、気温の鉛直分布を調査する実習です。大学の東側に位置する、天峰山に向かいます。 まずは、岩洞第一発電所を見学します。農業用水を運ぶときの落差を利用して、発電を行っています。 |
現在地は? | 見学が終わったら、早速調査です。頂上まで間隔をあけながら学生を配置し、登りながら気温・湿度・地点情報を記録します。 今回は、各地点で同時に計測できるよう、10分ごとに計測を行いました。 |
気温の計測 | 実際に記録を取ると、温度・湿度の値がなかなか安定しないことが分かりますね。計測方法を工夫したり、値の取り扱いを考えたりする必要があります。 温度計の高さや体からの距離、直射日光を当てないなど、佐野先生からの説明を参考にしつつ試してみましょう。 |
頂上からの景色 | 最後は、頂上で地形や風力発電などの説明を受けました。ちょっとガスがかかっていましたが、大学も見えましたね。 来週はこのデータを分析してもらいます。データを整理して、提出してください。 |
今日は室内での実習です。前回歩いた岩手大学演習林の空中写真をもとに、植生図と地形の断面図を書きます。 断面図は指定箇所のみですが、植生も書き込むので、植生図と対応させる必要があります。 | 概要の説明 |
今回は実体鏡を用いて、作業します。同じ場所の空中写真を左右に置き、立体に見えるところを探ります。 スギの植林、マツ、広葉樹の違いは判りますか?木の形や密度などが違うので、それをもとに判別しましょう。 | 立体になる? |
色の指定はありませんので、自分たちで色分けも考える必要があります。似たような色だけで塗ると、自分たちが苦労しますので、注意してくださいね。 同時に断面図も書いてもらいます。図表の書き方の基本に則って、軸や図題なども設定してください。 | 地図に書き込む |
地形と植生の関係性に気づけましたか?他の実習にもいかせる気づきですよ。 植生図と断面図をグループごとに完成させて、終了です。お疲れさまでした。 | 標高を読み取る |
出発!! | 今日は野外実習です。岩手大学の滝沢演習林で、オリエンテーリングを行います。 学生に配られるのは、旗の位置がつけられた地図とコンパス、そしてカメラです。地図を頼りに10本の旗を回収し、ルートを記録してもらいます。 |
旗 | 班ごとに旗の位置が異なるので、それぞれでルートを決めて回収してもらいます。旗は少し隠れていることもありますので、旗の色ではなく地図の情報をしっかり読み取りましょう。 効率的に回れば2時間弱で回れますが、ルートを間違えるとなかなか難しいですよ。 |
ルートの相談 | ルートによっては、中々急な斜面を登ります。斜面を避けて遠回りするか、急斜面を登って最短距離を行くかは、グループしだいです。 記録をしつつ歩くことになりますので、足元には十分に注意してくださいね。 |
発見! | 一部の班は道に迷ったようですが、全員無事に帰ってきました。一番早い班は、2時間50分ですべての旗を回収することができました。 ルートや地形をまとめるレポートがありますので、忘れずに提出してくださいね。お疲れさまでした。 |
今年度の配属は、14人。例年より少し少ないですが、今日から新3年生の実習を開始します。 安全講習の前に、島田先生より資格取得についてのガイダンスです。就活の話題作りにもなるかもしれませんので、参考にしてください。 | 資格のガイダンス |
続いて、安全講習です。これから野外実習を行うにあたっての、注意点などを学びます。 調査に行く前の準備は?適切な装備とは?といった、基本的な知識をつけましょう。実物を交えつつ、講習を勧めます。 | 装備の例 |
野外の危険とは、どういうものがあるでしょう。動物や、毒のある植物、天候の変化など危険なことはたくさんあります。 装備を揃えたり、天気や地形などから事前に危険予測をすることが大切です。実習は内容を予告して行いますので、適切な装備を準備するよう心がけましょう。 | 講習の様子 |
最後に、次回の実習の確認を、吉木先生から。次回は、岩手大学の演習林でオリエンテーリングを行います。 早速の野外実習です。地図とコンパスを頼りに山を歩きますが、地図はきちんと読めますか?今回の講習も参考にしてくださいね。 | どこが尾根? |