実習助手の阿部由里がコメントいたします。[ ] は指導教員。
本日は屋内での作業です。まずは、先週赤川・長川で測定した値から、流量と負荷量を計算します。 それぞれの川で2班ずつ測定を行いましたが、結果は一致するでしょうか。一致しない場合は… | 流量を計算中 |
先々週もやった作業です。思い出しながら班員の総意となる値を出しましょう。 ちょっと苦戦する人もいましたが、どちらの値も算出できました。2班で多少の誤差はありましたが、教員からOKを貰うことができました。 | 値は揃うかな? |
レポートの講評を行い、その後松川・赤川の水路網図・水系図を作成しました。 八幡平実習で実際に見に行きますが、特殊な技法を用いて取水しているところがありますね。見つけられましたか? | 水路を塗り分ける |
水系図では支流をたどって、どの川に流れ込んでいるかを確認します。 等高線のはっきりしているところは分けやすいですが、支流が入り組んでいたり等高線があいまいだったりすると、少し難しいですね。 | 分水嶺はどこ? |
処理施設内部へ | 本日は学外へ。松尾鉱山跡地にある中和処理施設の見学に行きました。 ビデオで中和処理施設の概要を聞き、早速施設の見学です。毎日約18tもの酸性水が排出されているそうです。 |
貯泥ダム | 中和処理によって、鉄とヒ素が沈殿物として残り、上澄みを川へと放流します。 沈殿物は施設に隣接する貯泥ダムへ。約30年でダムの1/4が埋まっているそうです。 |
処理中 | 酸性水の処理効率を上げるため、バクテリアで処理をしているところです。通常だと数日かかってしまう処理が、数十分で終わります。 これらの施設の働きにより、水質が改善されていることが分かりました。今後の学習に役立てましょう。 |
川幅と水深を測る | 施設見学が終了したら、流量調査のため近くの川へ。中和処理でも話題にでた赤川と、その支流の長川で計測しました。 初めて胴長を着ての調査です。滑って転ばないように気をつけて。 |
流速測定 | どの調査もですが、筆記者の先導が必須です。計測箇所や計測項目の確認など、記入だけでなく重要な役割なんですよ。 赤川・長川でそれぞれ2班ずつ計測して、今日の実習は終了です。次週の計算で、はたして同じ流量になるかな? |
今日からは実習Uに備えての学習に移ります。まずは、次週行く松尾鉱山について復習です。 鉱山から排出される大量の酸性水による汚染と、中和処理について概要を学びます。 | 松尾鉱山とは? |
実際にpHを下げる実験をします。まずは、希釈によってどの程度中和されるのかを確認しました。 10倍希釈で1.0弱アルカリに寄りました。希釈による中和は、大量の水が必要となりそうですね。 | 希釈による中和 |
続いて、酸性水に土砂を加え、土砂への吸着による中和を行います。 川底の砂やグラウンドの土などを用いて、それぞれの数値を比較しました。土によって中和度合いが異なるのはなぜでしょう? | 土砂を加える |
最後に流量計算の仕方を学びました。実際に自分たちで計測することになりますので、やり方をきちんと理解しましょう。 例題を解き、流量・負荷量の計算方法を確認しました。数値が合わなかった人は、合うまでやり直しですよ。 | 流速測定 |
調整池にて | 30度を超える好天の中、本日は野外での作業です。先週の実習を思い出しながら調査します。 調整池への流入水、調整池からの流出水、湧水、ため池からの流出水の4地点で水質の調査を行います。 |
池の大きさは? | ある班は、調査する場所を間違えて二度計測することに。気づかずすみませんでした(^^;) 屋外では、透視度や水温など水質5項目と池の大きさ(短径・長径)を調べます。 |
パックテスト | 後半は実験室での作業です。調査地から採取した水を使い、アンモニア濃度などをパックテストで計測します。 パックの種類と調査項目を照らし合わせて、計測しましょう。間違えると変な結果が出てしまいますよ。 |
データの読み取り | 全体のデータが揃ったら、黒板に書き出して読み取りを行います。 なぜこの値になったのか、先週調査した場所との違いは何なのか、事前の予想と違っているかなど班ごとに発表しました。 |
本日は、あらかじめ5箇所から採取してきた水を使い、水質調査を行います。 前半は、調査方法や概念の確認からです。調査項目にどのような意味があるのか、調査地にはどんな特徴があるかなど、今後の学習の参考にしましょう。 | 調査方法 |
来週は実際に、湧水地や調整池に行って水質調査を行います。事前課題では、それぞれの水質を予測しました。 それぞれの班で予測を発表します。実際の水質については来週確かめましょう。 | 調査の予測 |
後半は、水質調査の作業に移ります。中津川や水槽の水など、5種類の水をボトルに用意しました。 どのボトルにどこの水が入っているかは、調査結果から推測します。説明を受けて、早速計測に入ります。 | 透視度の測定 |
計測可能範囲を超えてしまったときの対処方法や器具の使い方は、今後の調査でも使います。きちんと覚えておきましょう。 最終的には、調査結果から採水箇所を特定することができました。 | クロロフィルの測定 |
植生図を作る | 先週の調査結果をもとに、植生図を再作成します。 GISを使用したのは2週間前でしたが、使用方法は覚えていますか?思い出しながら進めましょう。 |
ここの土地利用は? | 教員からアドバイスを貰いつつ、作成を進めます。植生の判別が難しかったところや、歩いた場所と植生のずれが出ているところがあるかも知れません。 班で調査した範囲のみなので、早く終了するところが多かったですね。 |
植生図 | 前半作成した図を使い、ワークショップを行います。 @植生タイプ分布の特徴、A1970年代の航空写真との比較、B自然への影響を抑えて建物を建設するとしたらどこがいいかなど話し合います。 |
植生分布の特徴は? | @では、雑木林が広範囲に分布していること、植栽林が平坦地に多いなど植生タイプごとの特徴が出ました。 @を受けて残りの2題を考えます。ワークショップの内容を元にレポート課題が出たので、きちんと聞いておきましょう。 |
雨が無事あがり、本日は大学に隣接する森林公園での作業です。先週航空写真から作成した予察図をもとに、調査を行います。 それぞれの班に調査地を割り振ります。場所によっては範囲が広かったり、沢があったり…。 | 予察図 |
まずは、調査地と対象種の説明を受けます。今回特に注目するのは、6種の樹木です。 予察図では「広葉樹」や「針葉樹」と大きく分類したので、少し詳しくするイメージで作業を行います。 | 何の木かな? |
説明が済んだら、早速調査を始めます。針葉樹の分類で迷う人が多いようです。 歩道で調査区を割っていますが、実際の調査となると歩道を歩いてはいられません。どんどん林に入っていきます。 | 藪の中へ |
クマに会わないよう、よく話し合いながら賑やかに調査してくださいね。 早い班だと1時間半ほどで調査を終えることができました。来週は調査結果をもとに、植生図を再作成します。 | 地図に記入する |
航空写真 | 今日は天気がいいですが、室内での作業です。 来週の調査のために予察図を作成します。大学に隣接する森林公園を対象に、まずは航空写真の判読です。 |
色塗り | 調査時の目安とするため、調査地内を針葉樹林・広葉樹林・草地などに分けて色塗りをします。 なかなか写真だけで分けるのは難しいですね。低木と広葉樹を見分けるのに苦労する人が多いようです。 |
GISを使う@ | 続いて、部屋を移動してパソコンでの作業です。地理情報システム (GIS) を使用し、色塗りした地図をデータ化します。 グループごとに1枚の地図を作成します。なかなかコツがいるようで、皆さん四苦八苦。 |
GISを使うA | でも、なんとかスムーズに作業を進められるようになってきました。 予備調査をすることで、調査時の無駄をできる限り省くことができます。航空写真でははっきり分けられなかったところ、土地利用の境目をチェックしておきましょう。 |
先週に引き続き、キビタキに関する実習です。本日は雨のため、屋内で。 まずは、先週のデータの確認をします。初めての調査ということもあり、かなり調査結果にバラつきが見られるので、この後の作業には過去のデータを用いました。 | 調査結果 |
どのような環境を好むのか、餌をどうやってとるのかなど、キビタキの特徴について改めて説明をうけます。 前回からの調査は、個体数の推定などに活かせることがわかりましたね。 | キビタキの特徴は? |
過去のデータを確認し、調査回ごとに番号をふります。同一個体を推定するため、地図にプロットしなおします。 10回分のデータを記入すると、大まかにテリトリーの範囲が見えてきます。 | 結果のプロット |
鳴き声を出すのは、テリトリーの誇示と雌へのアピールなどを行うためです。境界で張り合うので、テリトリーは隣接するはずです。 どこからどこまでが同一個体でしょうか。なかなか分けるのが難しいですね。 | テリトリーの推定 |
ネイチャーセンター | 今日は大学に隣接する森林公園での実習です。「キビタキ」という鳥が何匹いるのか推定します。 まずは、森林公園中心部にあるネイチャーセンターへ。ここから男性グループ、女性グループで2コースに分かれます。 |
男性グループのコースへ | 森林公園内に設定されたコースを歩き、事前学習した鳴き声を頼りにキビタキを追います。女性コースは平坦だけど長く、男性コースはアップダウンがあるけど短い行程です。 女性グループでは、何班かが鳴き声だけでなく鳥の姿を見ることができました。 |
鳥の姿を探す | 倒木や沢など、コースによって様々な障害物があります。倒木をよけて、道を見失わないように。 遠くから笛の音がして、紛らわしいとの声も…聞きなれてくると違いがはっきり分かってくるはずですよ。 |
鳴き声はどちらから? | 往復約2時間、皆さんお疲れ様でした。実習後の注意事項をちゃんと聞いていましたか?ダニを避けるために早めにシャワーを浴びてくださいね。 来週はこの結果をもとにテリトリーの範囲を推定します。 |
今日はバスで学外へ。大学から30分程で天峰山の麓に着きます。 まずは、発電所の説明を受けます。岩洞湖の水は水路で運ばれ、発電や農業用水に使用されています。 | 発電所 |
温度・湿度を計測します。頂上までの道に、間隔を空けて学生を配置します。 50mごとに計測をしますが、今日の装備には巻尺はありません。先週習った歩測を活用しましょう。 | 50mを測りつつ上る |
坂を上りながらなので、歩幅が狭くならないように気をつけながらの計測です。 温度を測るにはどのような条件が最適でしょう。身体からの距離や、太陽の当たり方、地面からの距離なども考慮しなければいけません。 | 温度・湿度を計測する |
最後に頂上近くで地形の違いなどを確認しました。少しガスがかかりましたが、天気がよく大学や、夏に行く八幡平もみえました。 各データを確認し、まとめましょう。 | 展望 |
手の大きさを測る | 1週開いて、今日は大学構内で歩測など、簡易的な測量方法を学び実践します。 自分の身体はさまざまなものさしになります。手の大きさ、腕を広げた幅など、自分の身体だけど知らないことだらけですね。 |
歩幅は? | 50mを何歩で歩けますか?それも距離を測る上では、重要な情報ですよ。 例年緊張して歩数がバラバラになる人がいるようですが、今年は大丈夫かな。 |
高低差を計測 | さあ、測量の実践です。調整池の断面図を作成するために、高低差を測定します。測量器具の使い方やコツをおさえましょう。 雨を集めるためにすり鉢状になっているはず。池に落ちないように気をつけましょう。 |
角度を確認 | 大学のシンボルツリー(ドイツトウヒ)の樹高を推定します。樹高の推定方法はいろいろありますが、今回は巻尺とクリノメーターを用います。 データ整理と断面図作成の課題が出ました。断面図作成のコツも教えてくれましたね。忘れずに。 |
今日は実験室ではなく、コンピュータ演習室室に集合です。 先週皆さんがとった調査データを使い、解析をします。今後の研究などでも使用する基本的な操作です。覚えておきましょう。 | 演習室に集合 |
説明が終わったら、早速エクセルで解析を始めます。 データの入力は先週の課題で終わっているので、後はマニュアルに沿って作業を進めます。 | 作業中 |
マニュアル通りに作業すると、有花個体・無花個体それぞれでグラフができます。 できたばかりのグラフは、目盛りがそろっていませんね。比較するためにスタイルを揃えましょう。 | 個体数のグラフ |
作成されたグラフから、個体サイズをわけてサイズクラス構造のグラフを作ります。 個体群の過去の構造、将来の構造、個体群構造への影響要因について考察しましょう。 | サイズクラス構造の解説 |
調査地の説明 |
今日は大学の東にある雑木林へ行き、カタクリの調査を行います。 毎年同じ場所で調査を行い、例年のデータからサイズクラス構造を分析します。共通実験室で作業の説明をしたら、早速調査地へと向かいます。 |
作業中 |
調査地やカタクリの特徴などを説明します。 何気なく説明されていますが、いくつかキーワードがありましたね。斜面の向きは?周囲の樹木種は?他の生育地と比べて違いがわかりますか? |
葉のサイズを測る |
班ごとに50cm×50cmの方形区を作り、その中の個体数と葉のサイズを計測します。実生は見つけられますか? 場所によっては、数mmの個体が密集しているので、なかなか時間がかかります。極力他の個体を踏まないように気をつけましょう。 |
カタクリ |
この後、大学構内に生育する個体も見学し、今日の調査は終了です。 データをまとめる課題が出ました。忘れずに提出しましょう。 |
新3年生22人を迎えて、今年度の実習がはじまりました。初回は、これから実習や調査に行くにあたっての心得を学びます。 まずは、島田先生よりモデルで取得可能な資格のガイダンスです。学んだことを形にできる機会ですので、参考にしてください。 | 資格のガイダンス |
続いて、安全講習です。安全マニュアルが個々に配られ、それに沿って話を進めます。 実践で使わずにすむことが一番ですが、自然を相手にする以上何があるかわかりません。普段の生活でも役立つ情報なので、しっかり聞きましょう。 | 講習開始 |
マニュアルは調査時の服装や危険回避、非常時の行動など多くのことを含んでいます。 クマやハチやヘビ、毒のある植物など、実習地には実は危険がいっぱいです。危険が潜んでいると理解することが、安全対策の第一歩です。 | 危険生物 |
いろいろなことを教えてもらえましたね。実践できそうですか? 知識として聞くだけでなく、シミュレーションや練習が重要です。マニュアルを参考に自分でよく復習しておきましょう。 | 装備の例 |